Episode 23 ページ25
「昨晩は何も説明せず申し訳ない。」
朝食("普通の味"のレーズン入りオートミール)を食べ終わって一番に、イライアスがそう言った。
「まず、ジョーンズ君についてだが」
「ダディーは何もしてないよ!!」
アルが叫んだ。
「あぁ。彼の言う通り、ジョーンズ君は何もしていない。全くの無実だ。」
「Ah my God !! 」
ヘレンはそう叫ぶなり泣き崩れてしまう。やはりどこかで不安だったのだろう。
「落ち着いてヘレン。よかったわね。」
リリーが慰めているのも構わず、イライアスは続ける。
「ジョーンズ君はダームストロング校出身の魔法使いで、我々の一員だ。そして、ヴァシーリー・
ブラギンスキに加担していると思われるウィリアムズ夫妻の監視をヘレンと共にさせていた。その
際、怪しまれないようにマシューを彼等の養子に出した。」
「ちょ、ちょっと待ってくれよ!ダディーが魔法使いって・・・知ってたのかいマシュー!?」
アルが立ち上がり、マシューを睨む。だが彼は俯いたまま一言。
「・・・・・・ごめん、アル。」
「そんな・・・クソッ!!」
「おいアル!!」
部屋を飛び出したアルを追いかけようとアーサーが席を立とうとするが、トーマスに止められ、
渋々残る。
「続けるぞ。」
何事も無かったかのように無表情なイライアス。
「ブラギンスキはヴォルデモートの思想に感銘を受け、同志を募り、自分が第二の"ヴォルデモー
ト"になろうとしている。それを阻止するために、この"不死鳥の騎士団"を再結成したのだが、如
何せん団員が少なすぎる。そこで、恩師であるヤナーチェク先生やボヌフォワ、カリエド一家にも
号令をかけた。彼等は今、こちらへ向かっている。」
沈黙。
「奴らの狙いは勿論"賢者の石"だ。しかし、誰が所有しているのかは未だに不明なのだ。私も知ら
ない。」
そこで初めて、イライアスはアーサー達を見た。
「貴方達は、ご存知ないですか?」
皆は咄嗟に首を振った。なるべく自然に見えるように。それでも彼は眼を逸らさない。
「貴方、私達でも知らないのに、この子達が知ってるわけないじゃない。」
リリーの助け舟が入り、イライアスの視線が外れたのでホッと一息をつく。しかしアーサーには、
知ってると気付かれている、という確信に近いものがあった。何故かは、理屈では説明出来ない。
親子だからとしか言いようがないのだ。
こうして、全ての説明は終わった。
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Freiheit@Ernst - お久しぶりです~第三弾楽しみにしてますね! (2014年8月17日 0時) (レス) id: 0dd1897602 (このIDを非表示/違反報告)
カオリ(プロフ) - レリゴー!さん» 最近ヘタリアグッズ少ないですよねー。もちピンズ買いに行こうと思ったらなかったんですよ…。 (2014年8月9日 19時) (携帯から) (レス) id: 40a6f8a3a7 (このIDを非表示/違反報告)
レリゴー! - 大好きだなんて、そんな・・・恐れ入ります、すみません///最近、アニメイト行ってもヘタリアグッズ少なくて悲しい(涙)なので、ここで発散してるのですが、ぶっちゃけ誰得なんだろこれって思ってました(笑)なのでとても嬉しいです! (2014年8月9日 17時) (レス) id: 9c6a128fd2 (このIDを非表示/違反報告)
カオリ(プロフ) - はじめまして!カオリと言います。この作品大好きです!ハリポタもヘタリアってもう私得過ぎます!更新頑張って下さいね! (2014年8月7日 15時) (携帯から) (レス) id: 40a6f8a3a7 (このIDを非表示/違反報告)
Freiheit - ギルくんだけでも(○_○)!!て感じなのにイヴァンさんも…だと!?あなたは私の脳をどうする気ですか!?どんどん出してください!!! (2014年7月30日 16時) (レス) id: 0dd1897602 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:レリゴー! | 作成日時:2014年6月20日 17時