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吉野「・・そうなの？」
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私を見下ろす吉野先生の顔を見れない。
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先生の声色が少し変わって、
こんなの
"違う"って言わなきゃ、先生が怖い。
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全然、怖い要素なんて一ミリもないのに
何故かすごく怖い気がして。
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「・・あの・・」
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吉野先生の首がコテっと右側に傾く。
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「・・そりゃ・・、お兄ちゃんですから・・、好きｯ」
吉野「本当？・・・本当にお兄さんだからなの？」
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サラリと"好き"って自分の口から出てきたことにドキリとして
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その上、私の言葉を遮った吉野先生の口から
"お兄さんだからなの？"と
今、まさに悩んでいた事の慎を突かれて
さらにドキリとする。
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吉野「んー・・・・じゃ・・確かめちゃおっか？」
「へ・・？」
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ずっと顔を上げれない私に、突然そんな事を言うから
フっと自然と顔が先生を見てしまった。
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「・・な・・なに言って・・」
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そう言うと、
はぁ・・と先生が溜息を着いて、
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吉野「・・・私が・・、二宮くんを堕としてみたいなって事。」
「・・何言ってるんですか。せ、・・先生と生徒ですよ・・ｯ？」
吉野「じゃあ、アナタこそ、兄と妹じゃない？」
「そ・・・それは・・」
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いきなり、口から心臓が飛び出ちゃいそうなことを口走るから
つい身を乗り出してしまった。
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だけど
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先生は
私とカズにぃの事を"兄と妹じゃない？"と言ったけれど
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私は・・
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別に
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カズにぃとは
ただの兄妹で
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カズにぃが誰と
どうなろうが
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きっと、何ともナイんだから。
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作成日時：2012年4月7日 12時
