４−２ にの、ご主人と であう ページ24
[にのside]
そのご、ふたつのしんさが
ぶじに とおって、
ご主人には あと ひとつの しんさだけに
なりました。
「ついに今日か‥」
『クーン‥』
こんかいは、おきゃさんが
いるなかで えんそう みたいです。
わたしは ケージに いるのが
じょうけんで、なかに いれて
もらいました。
ちょっとだけ、おなか すきました。
さいきんは ご主人が ごはんを わすれて
ひいているので、
わたしも ごはんぬきに なっている
ものですから。
でも、ご主人の じゃま したくないし
がまん してます。
そこまで 大ぐいでも ないですし。
「頼むから、演奏中に鳴かないでくれよ？
家では大丈夫だったけど。
ここは色んな人がいて、
びっくりするかもしれない。でも‥」
なんの しんぱい してるんですか、ご主人。
わたしが そんなこと するわけないでしょう、
まったく。
そんな いみを こめ、なかずに
うなずいて みせました。
「‥、大丈夫だよな、お前なら」
もちろん。
わたしは、ご主人の えんそうが
すきですから。
アナ「エントリーナンバー２３番！」
「はい！」
ああ、ご主人だ。
どうか、うまくいってください‥！
アナ「優勝者は、エントリーナンバー２３番！」
「‥っ、はいっ！」
ご主人だ！ ご主人が ゆうしょう！
「おれ、優勝したよ！ほんと、
お前のおかげだな‥！」
しんさに とおるたび、わたしを だき上げて
ぐるぐる まわる ご主人。
うれしいのは いっしょだから、
いいんですけど、そろそろ 下ろして
くれませんか‥？
？「きみのバックアップの担当者だ。
よろしくな。
まず、デビューの打ち合わせしような！」
お、ご主人みたいな さわやかな ひとだ。
あれ？
わたしの ことも なでて くれたけど‥、
なんでしょうかね、この いわかん は。
とにかく、ご主人は うかれて
わたしに やくそくしてた たかい
ごはんを かってくれました。
でも、やっぱり ご主人の ごはん
たべたいですね。
そっちのほうがおいしいです。
くふふ。
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作者名：嵐夏トロイメライ | 作成日時：2018年2月19日 11時
