泉に向かって ページ21
[夏目side]
抱えられながら移動している間、
猿《今度こそは、礼子殿の和歌も
聴かせていただきますぞ》
『(礼子さんの和歌！？)』
猿《昔の人の子が好んだ和歌遊び、
あれに惹かれてもうずいぶん
経ったんですなぁ》
なんだか、長ーい昔話を語り始める神様。
猿《和歌の泉の儀式も、また出来ることが
嬉しいのですよ》
『儀式？』
猿《はい。あ、そうだ。まだ準備も
ありますな。》
『何の準備なんだい？』
《えっ？えっとーー。礼子殿は気にしなくても
大丈夫です。》
明らかに動揺する素振り。
『どんな儀式だか知らないけど、
悪いことをしようとしてるなら俺は帰るぞ』
《ち、違いますよ！礼子殿！》
この妖、ほんとに神さまなのか？
考えているうちに、泉がある洞窟まで
来たようだ。
妖が、俺をおろし、水音のきこえてくる方を
ちらっとみて
真剣な顔でおれの肩を掴んだ。
《礼子殿？》
『なんだ？』
《どんな答えでも受け止める覚悟は出来て
おります。なのでどうか。
返歌だけは、して下され。》
『‥分かったよ』
あまりの真剣さに、そう答えていた。
猿《では、参りましょうか。
ここからは二人で歩いていかねばなりません。
礼子殿、足が疲れたら休憩しますから、
言ってください。》
『ああ。ありがとう』
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嵐夏トロイメライ(プロフ) - 妖狐ゆっちー☆さん» ありがとうございます！続きも頑張りますね！ (2017年8月18日 13時) (
レス) id: 9436848ccf (このIDを非表示/違反報告)
妖狐ゆっちー☆ - 移行ｵﾒﾃﾞﾄｳ(＾▽＾)ｺﾞｻﾞｲﾏｰｽ☆続き､楽しみにしています (2017年8月18日 11時) (レス) id: 9dded9e32a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：嵐夏トロイメライ | 作成日時：2017年8月18日 9時
