うまれゆく種 ☆ ページ18
[夏目side]
潤「申し訳ないけど、僕は君と一緒に
生きられない」
静かだけど、はっきりとした声が響いた。
《そ、んな‥どうして？》
「俺はまだやらなきゃいけないこと
いっぱいあるんだよ。
今、誰かと一緒に生きていくには、
そうなったときのための準備が足りないんだ」
「本当は俺のいる世界の時は進んでるんだろ？
なら、なおさら戻らないと。
大事な仲間が待ってるからね」
ちらっとにのと目を合わせ、
紫宛さんを見てはっきり言い切る。
《わたしは‥本当に、あなたをお慕いしている
のに‥っ
あの、キラキラしている世界で輝く、
あなた様を》
「‥じゃあさ、見ててよ、俺のこと。」
《‥‥ふふっ‥。そうします。》
納得‥させたのか？
松本さんがそういうと、
妖怪は微笑み、きれいなただの花びらになって
消えた。
３人でしばらくぼーっとしていたけど
和「無事、もとの世界に戻れますね」
『そうですね。どうなるかと思ったけど‥』
潤「にの、どっから引っ張り出したんだよ、
紫宛さんの説得の仕方」
和「古ーい本にかいてあったんですよ」
それ以上は言わず、二宮さんはにっこり
微笑んだ。
潤「あっ！俺、妖怪見えてた！なんでだ！？」
和「お守りの効力ですかね〜」
わちゃわちゃしている２人と帰り道を歩く。
いつのまにか月明かりに照らされるほど
暗くなっており、
空は満天の星とまんまるな月に彩られていた。
松本さんと二宮さんは、月明かりに包まれる
みたいに帰っていった。
家の近くに来ると、
一つ目《夏目様、お待ちしておりましたぞ〜》
牛顔《飲み会〜、飲みたい〜》
ヒノエ《今日は妖光の月だからねぇ。
酒が一段とうまくなるよ！》
何人かの妖怪たちが屋根の上から
手を振っている。
『ああ、今日なんだな。
でも、いつも言ってるけど俺は
未成年だし飲めないからな！？』
にゃんこ先生が
「酒だ〜、酒もってこーい！」と
宴会に飛び込み、さらにわいわいとした中で
俺はちょっと困りながら、
でも笑ったのだった。
第６話 〜はなびらのたより〜 おしまい
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嵐夏トロイメライ(プロフ) - 妖狐ゆっちー☆さん» ありがとうございます！続きも頑張りますね！ (2017年8月18日 13時) (
レス) id: 9436848ccf (このIDを非表示/違反報告)
妖狐ゆっちー☆ - 移行ｵﾒﾃﾞﾄｳ(＾▽＾)ｺﾞｻﾞｲﾏｰｽ☆続き､楽しみにしています (2017年8月18日 11時) (レス) id: 9dded9e32a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：嵐夏トロイメライ | 作成日時：2017年8月18日 9時
