【MASHLE】2 イーストン魔法学校？ホグ〇ーツじゃなくて？

54話 ページ10

「10年前、テメェは俺を裏切って家を出た。違うか？」

『申し訳ないのですが、私は幼い頃の記憶が殆どありません。
私とあなたがどういう関係だったか教えてくれませんか。』

「………は？…俺を、覚えてねぇだと」


男の顔色が急激に変わった。
先ほどまでの余裕ある表情が消える

「お前は、俺に言っただろうが、、」

…？怒りのせいか震えている？




「お前は、、お前は！、兄様が世界一って！！！言っただろうが！！！！」


……やばいあたまいたくなってきた


「お前は、あの地獄みたいな家でずっと心の支えだった。
いつだって、お前だけは、俺をまっすぐみて、すごいって。
なのにお前が５歳を迎えて、大病が原因で家を離れて…すぐに…。
…本当は今の今まで、俺を騙して家から逃げ出してたんだろ！！」

本気で言ってるのかこの人。当時のAは５歳だぞ？
1人で家から逃げ出して生きれるわけないだろ。

『何やら勘違いをされているようですね。
私は今までの１０年間、出来損ないを理由に僻地の別荘で隔離生活を強いられてきました。
あの両親の監視の元で。
世間上亡くなったことになっていたのも父上が原因です。』

「…ははっ。今さら、それを信じると思ってるのか？」

マジで聞く耳もたねぇな。じゃあどうしろっての。

「俺を今まで騙し続けてきた罪、ここでたっぷりと晴らさしてもらうぜぇ？」

こちらに杖を向けられる。
先ほどの泥玉の攻撃がまた始まった。

「出来損ないはせいぜい死なねぇよう頑張んなぁ！！……！？」

次の泥玉の攻撃は私の目前で消えた。
いや、弾け飛んだ。




『出来損ないは、出来損ないなり頑張ってるんですよ？』



私は固有魔法が使えない
そもそも使い方がわからない

本来、固有魔法とは魔法使い各々が持つ固有の力
つまり、昔人が書いた文献や魔導書を見ても全く参考にならないのである

この世界では、魔法を感覚に頼って使う人が多く、自分にあった固有魔法も感覚でわかるらしい。
こちとら後天性なもんで、見つけ方もわからない。

なので、魔導書を読み漁り基礎魔法をひたすらに研究しまくった。

するとあることに気づいたのだ

”魔法の性質はかなり科学に近い”

例えば雷魔法と磁力魔法を組み合わせると威力が上がる
現代機器と同じだ

つまり、基礎魔法でも使い方で威力が上がる
これが現代知識を持った魔法オタクが導き出した答えだ

55話→←53話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す