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47話 ページ3

[主人公side]

(何故蔑まないか…、ね)

まさかこんなことを聞かれるとは。
この質問一つで、この少年の人生がどれだけ酷いものかわかる。

【イヴル・アイ】

魔法を神からの授かりものとして崇めるこの世界では、あってはならないもの…らしい。
社会知識を身につけようと思い、たまたま昨日見た本に書いてあった。

この社会でそんな力を持って生まれたなんてきっと耐え難い差別を受けるはず。
にしたって酷い話だ。そんな瞳だって、神様が授けたものじゃない。

『その質問の答えにはならないかもしれませんが、
私はあなたがどんな人か知らないので蔑むことができません。
その目を持っていたところで、あなたが悪人かどうかなんてわからないでしょう?』

別に慈愛の心だとか、そんな立派なもんではないが、
無闇な偏見と差別ほど人を苦しめる悪行はない。

「…。」

『まぁ、この倒れている人を見る限り、あなたがとても手強い人であることは分かりますけどね。』

ランスさんが言っていた級硬貨(コイン)狩りというやつだろう。
だが、級硬貨(コイン)を持たない私には関係ないことだ。
なら彼に寄り添うのも逃げるのも私の意志次第である。

「…魔法が使えなくなることが恐ろしくないのですか……?」

『そりゃ今ここで押し倒されたら全力で蔑んだ目を見せますよ?
試してみますか?』

「っだ!!っな!、だから!!私はそんなことはしない!!!」

『じゃあいいじゃないですか。元気も出たみたいですね』

あまりに辛そうな表情を見せるので、軽く揶揄ってみた。
すると顔を真っ赤にして叫ぶ。おお、いい反応をするな…。

しっかり叫ぶ元気が戻ったようなので、もう大丈夫だろう。
いい加減寮に戻らないとヤバいので、この場を後にすることにした。

「!まて、あ、あなたの名前は、な、何て、いうんです、か。」

軽く袖をつかまれ、緊張気味に名前を尋ねられた。
この人レアン寮だよな…。言いたくないな。

『そんな名乗るほどのもんじゃないですよー。』

「あ、!まっ!」

腕は簡単に振り解けたので、それっぽいことを言いながら逃げる。
諦めてくれたのか仮面のお兄さんは追いかけてくることはなかった。





「Aちゃん!!!こんな時間まで何やってたんですか!!!!!!」

『ごめんなさい…』

寮の部屋に戻ると扉の前には仁王立ちしたレモンちゃんが立っており
まるで般若のような顔でしこたま叱られました。

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作品ジャンル:ギャグ
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あいうえお - 続きが…みたい… (4月9日 11時) (レス) id: 7f90ae69cf (このIDを非表示/違反報告)
シア(プロフ) - 続きお願いします! (4月3日 8時) (レス) id: 38b8a932a2 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃむ - 新たなるお兄様に早く会いたい…次はどんなキャラクターにするのか楽しみに待ってます!!やっぱりシスコン系かな…?あと77話の最後のほうにグレアって書いてあるのは誤字ですか? (3月14日 22時) (レス) @page35 id: b02cacdca3 (このIDを非表示/違反報告)
れむぴー+。.??°*(プロフ) - なんですか?これは!!!!神作じゃないですか!!最高です!更新お待ちしております! (3月10日 14時) (レス) id: dc67ab63a0 (このIDを非表示/違反報告)
イヴ(プロフ) - イラストは可愛い ストーリーは面白い 久しぶりに神作に出逢いました。ちゅきです!これからも応援しています! (3月9日 0時) (レス) id: fd38ddb771 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:aramaki | 作成日時:2024年2月17日 4時

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