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57話 ページ13

「ヤツらを劣等生と罵っていいのも、こいつをバカだと揶揄っていいのも

この俺だけだ」





”グラビオル セコンズ”

”トゥーチャーポール”


ワースのゴーレムを囲うように柱が生まれる

ゴーレムは四方八方の柱に引っ張られているようだ

「この柱は個々に強力な重力を発生させる
柱自身に向かってな。」

「そして、柱に囲まれたその化物は四方から重力に引っ張られ…

霧散する」

化物の形を保てなくなったゴーレムは崩壊した



《魔法局に入ったくらいではお前を作った意味がない

わかるか?

私にとって貴様はまだ価値がないんだ》



ワース・マドルはまるで抜け殻のように脱力していた

バサッ

「…?」

足元に日記のようなものが落ちているのに気が付く

まるで自分と縁がなさそうな
いかにも少女が喜びそうな装飾が施されているそれに
ワースは見覚えがあった

「!?っこれは…」

『あ!!
そ、それ私のデス…かか、返してもらえませんか…?』

ワースは優しく日記を拾い上げ、少しついた汚れを払う

「…ははっ…なんだよ、なんでまだ持ってんだよ」

『とても大切なものなんです。
それがないと私困るんです…なので返してください』

「!…そうか。」

ワースはゆっくりとAの元へ近づく

「お前は覚えてないと言っていたが、これは俺が8歳の時お前に送ったものだ。」

『…やはり、そうだったんですね』

「ああ、俺はお前に捨てられたと思っていたが、本当はずっと大切にしていたんだな。」

自分が捨てられた側になるのが怖くて、必死に存在を否定しようとしていた。
でも初めから、俺は捨てられてなんてなかった。

家を追い出されても、記憶がなくとも、ずっと俺を見てくれていたんだな。

「…悪かった。」

妹を信じられなかった自分が情けない。

『え?!な、泣いてるんですか!?怪我!?救急車?!?』

「おい、落ち着け…。
あんたは、ただ自分が1人になるのが怖かったんだろ?」

「そうかもな…。」

俺は、間違っていたのかもしれない
でも、俺たちは運がいいことに血が繋がっている
今からでもやり直せるかもしれない。大切な家族として

「A。」

『は、はい。」

「お前が、もし許してくれるのなら、もう一度俺を、兄様と、読んでくれないか…?」

『……ちょっとそれはキツイかも。』

…。

…え??

「はっ!?こういうの普通断んねえもんだろ!??」

前言撤回、やり直せないかもしれない

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作品ジャンル:ギャグ
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あいうえお - 続きが…みたい… (4月9日 11時) (レス) id: 7f90ae69cf (このIDを非表示/違反報告)
シア(プロフ) - 続きお願いします! (4月3日 8時) (レス) id: 38b8a932a2 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃむ - 新たなるお兄様に早く会いたい…次はどんなキャラクターにするのか楽しみに待ってます!!やっぱりシスコン系かな…?あと77話の最後のほうにグレアって書いてあるのは誤字ですか? (3月14日 22時) (レス) @page35 id: b02cacdca3 (このIDを非表示/違反報告)
れむぴー+。.??°*(プロフ) - なんですか?これは!!!!神作じゃないですか!!最高です!更新お待ちしております! (3月10日 14時) (レス) id: dc67ab63a0 (このIDを非表示/違反報告)
イヴ(プロフ) - イラストは可愛い ストーリーは面白い 久しぶりに神作に出逢いました。ちゅきです!これからも応援しています! (3月9日 0時) (レス) id: fd38ddb771 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:aramaki | 作成日時:2024年2月17日 4時

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