【MASHLE】イーストン魔法学校？ホグ〇ーツじゃなくて？ (ページ23)

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22話【かわいい同居人】ページ23

「あのぉ、Aさんのお部屋でまちがいないでしょうか…？」

ノックの主は扉から体を半分出して
こちらを伺っている。

この子はたしか、最終試験で
マッシュくんと共にゴールをした子だ。

『ええ、あっていますよ。あなたは…
同じ編入生の方ですよね』

「は、はい！
レモン・アーヴィンです！
実は先ほど
こちらの部屋にいたもう1人の方に
どうしても部屋を変わって欲しいと頼まれてしまって。」

『そういうことでしたか。
私は全く構いませんよ。ですが…
アーヴィンさんも優しすぎますね。
”幽霊”と同室なんて嫌でしょうに。』

少女はどうやら
ハズレくじを押し付けられてしまったようだ。

「え！…いや、そんなことないですよ！
私、その、噂のことも全然気にしてないですし！
むしろ、ええっと…、」

ああ、こんな年下の子に
気を使わせてしまった。

元々の同室予定だった人に
あんな態度を取られたのもあり
そのショックからか少し卑屈な態度をとってしまう。

『ごめんなさい。今のは忘れt「私！Aさんと仲良くなりたいんです！！」…え？』

謝罪の言葉を並べようと思った矢先、意外な言葉が帰ってきた。

「試験の時、何度かAさんのことを見ていたんです。」

「他の受験者の人が試験をどんどんクリアしていく中で
プレッシャーで押しつぶされそうになった時、
Aさんだけはすごく楽しそうで。
誰かが魔法を使うたびにキラキラとした目を向けていて。
その表情を見ていたらなんだか…小さい頃の、
純粋に魔法が好きだった頃の自分を思い出せて、
気持ちが楽になったんです。」

「あの表情を見ればAさんが怖い人ではないことは分かりましたし。
そんなAさんと仲良くなりたいと思ったんです！」

は、はずかしい。
まさか試験にもかかわらず他人の魔法を見て
うかれまくっていたところを見られていたなんて。

でも…

『あ、ありがとう。そんなふうに言われると照れますね…
私でよければぜひ仲良くしてください。』

「はい！せっかくですし私のことは名前で呼んでください！
私もAちゃんと呼びたいです！」

『もちろん！これからよろしくね、レモンちゃん』

こちらの世界に来てはじめて
かわいいかわいい
女の子の友達ができました。