【MASHLE】イーストン魔法学校？ホグ〇ーツじゃなくて？ (ページ3)

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2話ページ3

｢ﾋｪｯなにこれ例のあの人に付けられた傷？なにそれこわい。誰かぁ…｣

(この体も一体誰なのだろう…
まずは何かヒントになるもの
、
、
あっ、これは…日記みたいだ)

小さくて上品な化粧台を物色すると、いかにも少女が喜びそうな装飾がされた日記のようなものが出てきた。

(恐らくこの体の持ち主が書いたものだろう。
名前は…マドル？)

日記には懇切丁寧に彼女の立場、改め
A・マドルについて書かれていた。
年齢は15歳。
予想通り由緒ある家の生まれのようで、彼女には厳しい父と母がおり、そして2人の兄がいるようだ。そのどちらもがとても優秀であり、将来有望のよう。

彼女とは違って。

日記によると、
顔の傷の本数が少ないというだけで両親から見限られ価値がないとまで言われたらしい。
そのせいで五歳からは家から離れた別荘で使用人と暮らしているようだ。
殺しはしないが活かしもしない、といった感じか。

詳しい事情はよく分からないが、この子の父親と母親はとんでもない毒親のようだ。

(まるで人の心が微塵もないな。
実の子に言うことか？
顔に傷なんてない方がよくない？かっこいいけど)

なんとも悲惨で孤独な日常を読み進めていくと頭には冷静な怒りが込上がってくるのを感じた。

しかし、優秀な兄2人はある程度人の心があるらしく、彼女を想う様子も書かれていた。その証拠がこの化粧台と日記である。2人が贈ってくれたもののようだ。
しかし家を追い出され10年。両親どころか兄達とも連絡は取れていないらしい。

そして一つ引っかかることが、

日記にいくつか魔法やら魔力やらと言った言葉が出てきた。そして気がつく。

｢ま、まさか、この世界には魔法があるの？！｣

そうと思考が至れば試すしかない。日記には1人で飛行訓練をしたと書いていた。そしてベットの下に箒を隠してあるとも。

窓を開け無駄に広い庭を見渡す。
やはりここは、あの手順を踏まなければ。

そう思い庭に裸足のまま飛び出し、足元に箒を置く。そして、何度も試しては意気消沈した"あの言葉"を吐き出した。

　「あがれ！！」

箒はまるで意思があるかのようにその言葉に答えた。
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