【MASHLE】イーストン魔法学校？ホグ〇ーツじゃなくて？ (ページ20)

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19話【トラウマプロポーズ】ページ20

遡ること5分ほど前
Aは現状の問題に頭を抱えていた。

ちなみにその「現状の問題」とは最終試験とはそこまで関係ない。
迷路の全体図は無事、手鏡に写っている。

ではなぜ彼女は頭を抱えているのか。

それは、
先ほどまで課題をクリアするために協力してもらっていた
ヘアバンドの少年に手を握られ
一向に放されなくなってしまったからである。

ヘアバンドの少年は爆発を起こす魔法を得意とするらしく、
その爆風をうまく使うことで
手鏡を迷路のはるか上空まで飛ばすことに成功した。

Aは想像してたよりも自分で考えた作戦がうまくいったことに喜び
その流れで協力してくれた彼に感謝の意として手を握ってしまったのである。

その瞬間彼の顔は爆発した。
いや、実際のところ彼の頭はまだ残っているので爆発したように見えただけだった。

そして、ヘアバンドの彼からとんでもない発言をされてしまった。

「おれ！あんたのこと一生かけて幸せにします！」

まだ名前も知らない少年にプロポーズされたのである。

(…え。本当になにこいつ怖いんだけど
今までの流れでプロポーズに至るフラグあった？
ディズ○ープリンセスでも
もう少し段取り置くだろ。
…一旦スルーするか。)

『どうしたんですか？…課題はこれでクリアできますよ。早く行きましょうよ』
「俺たちの人生という名の課題はまだまだあるが、大丈夫だぜ！きっと俺たち２人なら乗り越えられる！」

…本当にやばい人だ。全く人の話を聞いていない。
どうにかして逃げなくては…
でもこいつ力強いな。全然手が離れない。

力ずくで手を振り払おうとしたがびくともしなかった。
このままでは無駄に時間を使われてしまう。
せめて、、、せめて試験はクリアしたい！！！

こんな状態でも無慈悲なことに
試験終了までの時間は刻々と迫っている。
ついにはAがこの少年をどうやって抑え込むか考えようとしたタイミングで。。。

横にある壁が崩れた。

1mほどの厚さを持つ壁が崩れたのである。

奇跡的にAはスレスレで無事であったが、
ヘアバンドの少年はドンビシャで瓦礫の下敷きになってしまった。

少年の安否も気になったが、
ぶっちゃけさっきの人の話を聞かず結婚の話をしてきた彼がトラウマになってしまったAは
瓦礫の山に手を合わせ合掌をしそのままゴールへ向かった。