【MASHLE】イーストン魔法学校？ホグ〇ーツじゃなくて？ (ページ18)

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17話【迷路の試験】ページ18

最後の試験が迷路…。
やっぱりなんか似てるんだよな。それとも魔法界では最終試験が迷路って定番なのか？
運動会の最終種目といえば組対抗リレー、みたいなもんなのか？

なんて無駄なことを考えるのはここまでにしよう。
まずは自分の置かれた状況を把握することが優先だ。

迷路は大きな土の壁でできており目寸７mの高さはあると言ったところだ。
箒もない今、この迷路を解くには大きく分けて二種類の方法しかない。

一つは
【トラップも魔法でゴリ押し！手当たり次第に走り回りゴールを目指すぞ！作戦】

もう一つは
【迷路の地形を把握！最短かつ安全ルートを確保！作戦】

…前者は絶対にパスだ。

今の私に多数のトラップをゴリ押しできるほどの実力はない。
体力に関してはミジンコ以下だ。

つまり必然的に後者の作戦を選ぶことになる。

しかしどうやってこの馬鹿でかい迷路の全体図を把握するかが問題だ。

何か使えるものはないか。
ぽいぽいぽい。とポケットの中にあるものをひっくり返す。

出てきたのは
［ハンカチ・手鏡・飴・日記］

女の子の必需品と小腹が空いた用の飴、
日記はもしものために常に持ち歩いているようにしている。

これと、現段階の私が使える基礎魔法を駆使してなんとかゴールを目指さなくてはいけない。

『前途多難すぎる…。』

正直なところ方法がないわけではない。
しかし”その方法”はかなり運まかせなところがある。

『…う”〜ん。どうしたものか。……おや」

うんうんと頭を捻っていると、人の近づく気配がした。
その気配の方へ目を向けると
まるで血のように赤く逆立った髪にヘアバンドをつけた少年がいた。

ここは一つ、あの少年に協力を求めてみるか。
彼の力次第では”この方法”はかなり成功率が上がる。

一見ガラの悪そうに見える少年ではあるが、
さっきからこちらをチラチラ見てくる。
どうやらこちらが声をかけるのを待っているようだ。

少しめんどくさそうにも見えるが
ここでは選んでいる暇はない。

Aはヘアバンドの少年に声をかけた。

『ねえ！そこのあなた。

ものを飛ばすのは得意ですか？」