【MASHLE】イーストン魔法学校？ホグ〇ーツじゃなくて？ (ページ15)

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14話【天才の心情】ページ15

［ランス・クラウンside］

その後も、試験は一息つく間もなく出されていく。

大きな岩を浮かせる試験。

大きな湖を渡る試験。

数多の受験者達を振り落とすため用意された難題な試験が出される度に
才能の無い者、覚悟を持たない者は荷物を抱え試験会場から姿を消していく。

そんな中、ランス・クラウンは全ての試験で
誰よりも優れた結果を出していた。

彼は、最愛の妹を助けるために神覚者となり、この腐った魔法界を変える。
自分にそう誓った。

そのために、魔法界寄りの思考を持った両親達との縁を切り
若くして家から飛び出し親元を離れるという並外れた覚悟を持っていた。
加えて、彼の額には2本の黒い線が刻まれている。これは一定以上の魔力を持つ優れた魔法使いであることを示している。

つまり、彼はこの会場の誰よりも才能と覚悟を有しているのだ。

しかし一方で、ランス・クラウンは焦りを感じていた。
試験会場には間違いなく、自分より優れた魔法使いはいない。

しかし入学したあとは？

先日の新聞でこの学校の生徒から新覚者が選ばれたと報じられた。
その他の上級生や内部進学者にも天才と評される者や
有名な魔法使いの子息は巨万といる。
そのほとんどは新覚者になることを望んでいるだろう。

つまり、自分が新覚者になるにはそんなバケモノ達を押しのけ
そのトップに居続けなくてはならない。

彼のように才能と覚悟を持っている者でも、そのプレッシャーは途方にも無いものであった。