【荒北靖友】キミが教えてくれた愛

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腕を引かれて連れてこられたのは靖友くんの家だった。


私を家に入れて扉を閉めると靖友くんは、涙が止まらない私を困ったように見る。




｢そんな泣いたら目ェ腫れるぞ…｣




そう言って少し強引に私の顔を上げて涙を拭ってくれる。


それでも涙は止まらなくて自分でもどうすればいいか分からない。


この涙はなんの涙？


止める方法を今すぐ教えて欲しい。




｢ごめんっ…｣




そう言った瞬間、私は靖友くんに抱きしめられた。


突然のことに驚いたけど、その優しさと温かさが心地よかった。


なんだか安心して、しばらくすると涙は止まってた。




｢悪ぃ…急に｣




そう言って私を離す靖友くんは、照れくさいのか目を合わせてくれない。


その顔がなんだか可愛くてクスッと笑った。




｢泣いたり笑ったり忙しいんだヨ！｣



｢だって本当に連れ去ってくれたから…｣



｢テメェが言ったんダロ！｣



｢嬉しかったよ｣




目を見てそう言うと、少し顔を赤くして部屋に入っていった。




強引だけど 優しくて 温かい熱がまだ腕に残ってて、


その熱がなんだか愛おしく感じて彼を追いかけた。





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