【荒北靖友】キミが教えてくれた愛

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あれから何ヶ月か経ち、外の空気はもう梅雨に入りそうな感じがした。


微妙な天気のせいで気分も憂鬱になる今日、彼からは連絡が来ていた。


少し前の私だったら迷わず行っていたけど、


今返信に迷っているのは靖友くんが思い浮かぶから。



なんで靖友くん…？



心の中で自分に聞くけど答えは返ってこない。


今更だけど私は最低なことをしているんだ。


今日で最後にしよう。


そう決めて『終わったら行くね』と彼に返信した。




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彼の家に向かう途中、コンビニに寄って店を出ると雨が降っていた。


傘は持ってないし、買うのもなあ。


彼に『迎えにきて』と連絡すると、



『傘なしじゃ来れないレベル？』



と返信が来た。


普通女の子にそんなこと言う？


相手が彼女だったらそんなこと言わないか。


彼女との扱いの違いを勝手に感じてため息が出る。


仕方ないから傘を買おうと店内に戻ろうとすると、聞き覚えのある声に止められた。




｢Aチャン？なにしてんのォ？｣



｢靖友くん！雨降ってきたから傘買おうと思って｣



｢そんなん家近いし丁度いいから入れてやるヨ｣




自分の家に帰るだけだったら喜んで入れてもらうと思う。


でも彼のところに行くとは言えなくて、私は黙り込んでしまった。





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