雨の日のふたり⑤ (ページ20)

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お互いがパソコンに向かう

外はやっぱり雨で

「仕事は辞めない」

「ん。」

「辞めるつもりもないから」

「ん。」

「だから心配しないで」

「・・・」

「別れたい。彼女がどうのじゃなくて、もう無理」

「別れるよ今すぐ」

「え？」

「彼女とは今すぐ別れる」

そう言ってスマホを見つめた彼の手から急いでスマホを奪い取る

「返せよ」

「だ、からそう言う問題じゃないって言ってるじゃない。彼女と別れても別れなくてもどっちでもいい。そんな事もうどうだっていい。私があなたと別れたいの、、もう一緒には居られない。今だってこうやってあなたの顔見てるのもイライラするの」

「居られない、、なんだろ？」

「え？」

「居たくないじゃなくて居られない、、なんだろ？」

「何が言いたいのよ」

「居られないは、居たいのに居られないってことだろ」

都合良すぎでしょ・・・

こんなところも相変わらずなんだね

「どうしてそうなるの？いつもいつもそうやって自分の都合がいいように・・・結局はそうなのよ。私ならわかってくれてるみたいな都合がイイ考え！冗談じゃないのよ！」

「A・・・」

「わからないから！わかるわけないから！わかりたくもないよ！いつかは別れるからいいだろ？とか好きだからとか全然わからないから！！ふざけてるの？

私の４年返してよ！バカにしないで！！！」

・・・・・

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このお店はいつ来てもどんな時間帯だろうと

いつもいつも賑やかで、でも騒がしいわけじゃない。

お客さんが多くても少なくてもお店の雰囲気が変わらない。

どういうわけか落ち着く空間で居心地がいいこのお店が大好きだった。

そんなお店の雰囲気を一気に私が変えてしまった・・・

大好きな空間、きっとココに集う人の中にも同じ思いの人が居るはずで・・・

目の前の彼にとか彼がとかじゃなくて

ただただお店の雰囲気を台無しにしてしまったことへの罪悪感に居たたまれなくなって店を飛び出した。

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