金田一少年の事件簿 獄門塾殺人事件

5話 ページ5

＊
・



一「ああ。あれって実は、どれを引いても手品師の思い通りになっちゃう。そういうのをマジシャンズセレクトって言うんです」

お兄ちゃんは、刑事さんが持っている案内状が入っている袋をとった。

刑事「あ！」

一「この殺しの案内状は、全員に配られていた」

刑事「バカバカしい。そんなことしたら20人全員がここに、さっとうしてしまうではないか」

一「確かに。でも、それぞれの案内状に書かれている配布場所が全部違っていたら？」

刑事「……あ！」

一「この案内状を他に貰った人いませんか？」

「はい」

声のした方を見るとお兄ちゃんの言った通り、違う場所が書かれた案内状だった。

竜「本当だ。書かれてる配布場所が全然違う」

一「つまり犯人はあらかじめ全員に違う案内状をおき、ターゲットの茂呂井君がどこに座るかを確かめてから、その席に置かれている案内状に書かれている場所に行って毒針つきの偽模範解答を置いたんだよ」

貴方「つまりこれは、茂呂井君を狙った計画殺人ってこと？」

一「ああ」

お兄ちゃんは、案内状が入っている袋を刑事さんに返した。



・
＊

6話→←4話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す