No.57 ページ7
【SHO】
『人生はこれから。前向いていこうぜ！』
そんな前向きな歌詞が前奏の後に響き渡って、6人が動き出す。
全員でサングラスをかけて、大野さんを先頭に可愛らしい振り付けで歩いていく。
同じ曲。
同じ空間。
同じ舞台セット。
だけど、5万5000人のファンの方はいない。
歓声は聞こえない。
衣装が違う。
踊っている人が違う。
そんな条件だけで、曲の雰囲気が随分変わる。
確かに…。
今日見せて頂いたこの曲と、24時間テレビの時に見たこの曲は、同じ曲でも全く違うイメージだった。
櫻「あ、れ…。」
ふと触れた手に、ついた水滴。
……なんでかは分からない。
何故かすごく感動しちゃって、勝手に涙が零れてた。
なんでだろ。
2人や嵐の皆さんが、24時間テレビで披露するまでの過程を見てきてたからかな？
今日は、やけにこの曲の歌詞が胸に染みるんだ。
足がなくなったって、同僚達からなんと言われたって。
人生は、まだこれからだって思える。
櫻「…っ、ぅ…。」
…俺はどっかで、強がってたのかな。
自分でも、気が付かないうちに。
…いや、違う。
強がらないと、孤立したあの空間にいることが出来なかったんだ。
自己暗示をかけるしか、方法がなくて…。
『捜査の指揮官として、しっかりしなきゃ。』
『俺はひとつの部隊の、そして部下の、命を背負ってるんだ。』
自分に逆に重圧をかけることで、どうにか心の均衡を保ってたんだ。
生きている、はずだった。
充実した生活を送っていると思ってた。
…思い込ませてた。
自分でも無意識のうちに。
だけど、その方法は間違いだったんだね。
足をなくして、不便なことが一気に増えた。
最初は、恨んだよ？
足が片方なくなったこと。
だけど、今だったら思えるんだよ。
きっと、足がなくなったのも、俺にとってはいいことなんだって。
だって、そのおかげでこんな素敵な人たちに出会えたんだもん。
出会ったばっかりのやつに、こんなに優しくしてくれる人ってなかなかいない。
自分の足に触れると、膝下から無機質な冷たさが伝わってくる。
俺は、この足のおかげでこのあったかい商店街に仲間入りすることができたんだ。
相「翔ちゃん…？」
そう言って、俺の手に自分の手を添えてくれる相葉ちゃん。
松「翔さん…？」
俺の背中に手を当ててくれる潤さん。
こんな素敵な人たちに出会えた俺は、幸せ者だね。
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智宮SK(プロフ) - ヒールさん» ヒールさん、大変遅くなってしまい、申し訳ございません。無事に完結致しました！リクエスト頂き、ありがとうございました！！これからもどうぞよろしくお願い致します。 (2019年2月26日 17時) (
レス) id: 5c0a0b0fa2 (このIDを非表示/違反報告)
ヒール - こちらこそリクエストに答えてくれてありがとうございました (2019年2月26日 16時) (レス) id: 029c29270e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くろしば | 作成日時：2019年2月2日 14時
