No.31 ページ31
【MASAKI】
風間がパンを買ってきてくれて、全員で朝ごはん。
翔ちゃんはまだ目を覚まさない。
朝ごはんが終わっても、ね。
それから暫くは、双子達は幼稚園バッグにいれてたカードで遊んでた。
お昼近くなった頃かな。
翔ちゃんが、急にガクガク震えだしたんだ。
寒いとかそういう訳じゃなくて、痙攣…。
櫻「…っん、ん、んっ…！」
相「翔ちゃん？
分かる？翔ちゃん？」
翔ちゃんの震えに合わせて、ベッドもギシギシ音を立てる。
急いでナースコールを押すと、すぐに先生が飛び込んできた。
そっからはあっという間。
病室の外に出されて、慌ただしくお医者さんと看護師さんが出入りする。
双子は今にも泣きそうな顔で、俺にしがみついてくる。
智「しょーくん…、がたがた…。」
和「まえの、さとのとおんなじ…っ…？」
相「…そうだね、和。
でもね？
智は、ちゃんと治ったでしょ？
元気になったよね？」
智和「うん…。」
相「だから大丈夫。
ちゃんと元気な翔ちゃんに戻ってくれるよ。」
智和「…うん。」
昨日先生から風間が聞いた話からすると、多分感染症の方…。
そっちが原因なんだと思う。
…辛いね…、翔ちゃん。
相「…ずいまくえん？」
深「はい。
櫻井さんは脚の切断部分近くに出来た傷によって、細菌が入り込んで髄膜炎になってしまっています。症状としては、今日のような高熱や痙攣、吐き気や頭痛などがありますね。」
相「そうなんですね…。
命に、危険は…？」
深「発見が早かったので、ほとんど心配はないと言っていいと思います。
ただ、細菌性髄膜炎は症状が急速に進行するので、油断は出来ません。
あと、1つ…。」
相「はい。」
深「櫻井さんは足の怪我もあり、手術後でもあるので、まだベッドから出ることは不可能です。
しかし、髄膜炎は激しい頭痛が続きます。
寝ていることは苦痛なはずです。
こちらでも薬を調整して対処していきますが、出来ればそこにも気を使って差し上げてください。」
相「分かりました。
ありがとうございます。
…櫻井を、よろしくお願いします。」
深「もちろんです。
全力を尽くします。」
…そう言えば。
脚を切断した時も髄膜炎を起こして死にかけたって言ってた。
でも警察病院にいた時とは違うよ、翔ちゃん。
もしかしたら、双子の声は頭に響いてしまうかもしれないけど…。
でも、温もりは感じて欲しい。
…ずっと、側に居るから。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 317人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
智宮SK(プロフ) - (名前)ゆぃ@あらしっくす←さん» コメントありがとうございます！そう言って頂けて、嬉しい限りです。色々な試練もありますが、暖かく乗り越えていけるようなそうな作品にしていきたいと考えております。これからもどうぞよろしくお願いします！ (2019年1月20日 15時) (
レス) id: 5c0a0b0fa2 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)ゆぃ@あらしっくす←(プロフ) - 智宮SKさん、いつも更新楽しみにしています！設定も内容もものすごく良くて、本編の方もこちらの方も大好きです。語彙力低くてすみません(笑)これからも更新楽しみにしています！陰ながら応援しています。 (2019年1月20日 0時) (レス) id: 8d153c8151 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：くろしば | 作成日時：2019年1月6日 1時
