No.25 ページ25
【MASAKI】
電話から30分しないくらいかな。
病院に駆け込んだ俺は、掴みかからんばかりの勢いで受付に突進した。
受付の人が教えてくれた救急センターの場所を目指して、そこからはひたすら走るのみ。
長い廊下の奥に見えたのは、小さな子供たちとそれを抱きしめる姿。
それから、ここまで聞こえてくる大きな泣き声。
…とにかく走った。
抱きしめてあげたかった。
双子のことも。
…風間のことも。
あんなに動揺してる風間を見るのは初めてだった。
きっと自分を責めてる。
…あいつはそういう優しいやつだから。
相「風間！智、和！！」
近くまで行くと、必死に手を伸ばしてくる2人。
一緒に抱っこして、思いっきり抱きしめる。
救急センターの中は、不安だっただろう。
目の前で大好きな翔ちゃんの瞳が急速に光を無くしていく様子は、怖かっただろう。
風間がいつもの調子じゃないことも、心配だっただろう…。
…こんなことするのは酷だと思うけど。
でも、先に聞いておいて、泣き切っちゃった方がいいはず。
泣き声が弱まったところで、俺もベンチに座って2人を膝に乗せる。
相「智。和。
あのね、辛いかもしれないけど…、まーくんに何があったのか教えてくれる？
まーくん、今日はお迎え行けなかったから、どうして2人が階段に落ちちゃったのか分からないんだ。
だから、教えてくれるかな…？」
智「…かざませんせー…ね、しょうくんとおはなしあるっていったの。」
和「だから…、かずとさと、ふたりでおにわあるいてたの。」
智「そしたら…りんたろうくんと、としおくんと、はるきくんが、『おまえらよわっちいな…』って。」
和「かずたち、さいしょは『べつにいいもん』っていってたの。」
智「そしたらかずに、『かずなりのよわむし！ひとりであんよもできないのー？』って…。」
和「さとにも…、『おまえはてがたりないから、にくたべるとき、きれないな。だっせー！』って…。」
智「だから『そんなことないもん！』っていったの…。」
和「そしたらかず、どんっておされて…。
さともいっしょにたおれちゃったの…。」
智「だからね、いっしょにたちあがったの。」
和「そしたら、しょうちゃんがこっちに、はしってきてて…。」
智「『ダメだ、やめろっ！！』っていってて…。
だけど、さとたちまた、どんってされて…。」
和「すごくつよくって…、からだがおそらにういたの…。」
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智宮SK(プロフ) - (名前)ゆぃ@あらしっくす←さん» コメントありがとうございます！そう言って頂けて、嬉しい限りです。色々な試練もありますが、暖かく乗り越えていけるようなそうな作品にしていきたいと考えております。これからもどうぞよろしくお願いします！ (2019年1月20日 15時) (
レス) id: 5c0a0b0fa2 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)ゆぃ@あらしっくす←(プロフ) - 智宮SKさん、いつも更新楽しみにしています！設定も内容もものすごく良くて、本編の方もこちらの方も大好きです。語彙力低くてすみません(笑)これからも更新楽しみにしています！陰ながら応援しています。 (2019年1月20日 0時) (レス) id: 8d153c8151 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くろしば | 作成日時：2019年1月6日 1時
