7：義足の時間【MASAKI】 ページ7
風「こっち…、ほら、あそこに寝かせられるから。」
相「ありがとう、風間！」
急いで畳になってる所まで翔ちゃんを運んで、そっと寝かせる。
櫻「…ぅう…っ、ぁ…！」
相「ご、ごめん、翔ちゃん…！」
寝かせる時に足が床に着いちゃって…。
その振動が響くのか、ぎゅっと顔を顰める。
相「翔ちゃん、風間もいて平気？」
一応確認を取れば、翔ちゃんは閉じていた目をうっすら開いて、風間の姿を確認する。
それからまたふわって微笑んで小さくうなづいた。
相「翔ちゃん、ごめんね。ズボン、まくるよ。」
右脚は、冷たい。
膝上までめくって、義足を確認する。
風間は一瞬驚いたような顔をしたけど、すぐに真剣な顔になった。
風「相葉くん、ちょっと見せて。」
相「うん。」
風間は俺と場所を代わって注意深く義足を見る。
風「……櫻井さん。」
控えめな声に、翔ちゃんがゆっくり目を開いた。
風「これ。相当我慢してましたよね。」
翔ちゃんはそうだよ、とでも言うようにまた小さく笑う。
風「サイズが合わなくなってソケットに足が近ずいてたのに加えて、外傷で完全に当たってる。
しかもその状態で歪んじゃって、義足が足から抜けない。」
その言葉に、翔ちゃんは大きな目を見開いて風間を見つめた。
なんで分かるの？って言ってるみたいに。
風「櫻井さん…。こんな状態で歩いてたら、足に傷ができる。そっから細菌が入れば、命の危険にまで晒されることは分かるでしょう？
髄膜炎になる可能性があるんだ…。
まだ、赤くなってるくらいだと思うけど…。」
櫻「風間…、先生？どうして、わかるんです…？」
少し顔を歪めて言う翔ちゃん。
風「…僕の弟が義足ですからね。小さい頃からよく見ていましたよ。」
櫻「…すみ、ません…。余計なことを…。」
風「いえ、いいんですよ。とりあえず…この義足を外しましょう。
痛いかも知れませんけど…。引っ張りますよ？」
櫻「ええ…、その、つもり…でした。」
苦笑いの翔ちゃんは、義足に手を伸ばす。
普段取り外す時に操作するところが、歪みでビクともしないみたい。
櫻「風間先生…、相葉ちゃん…。
手伝って、貰えませんか…？」
俺達がうなづくと、翔ちゃん小さくありがとう、って言った。
櫻「思いっきり…、ひっぱって、ほしい…。」
…正直、怖いし気が引ける。
でもやらない訳には行かないから…。
風間は翔ちゃんの上半身、俺は義足を手に取った。
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智宮SK(プロフ) - 美唯さん» コメントありがとうございます。楽しんで頂けて嬉しいです。私も読み返してみて、アルファベットの方が読みやすいと感じましたので変更しました。またおかしい所が残っていましたら、お知らせください！これからもどうぞよろしくお願い致します。 (2018年10月1日 17時) (
レス) id: 386f8f3e08 (このIDを非表示/違反報告)
美唯(プロフ) - お話、楽しく読ませていただいてます。嵐のメンバ―台詞「」の前の名前、平仮名もいいけどアルファベットでも良いのかなって……。また続き楽しみにしてます。 (2018年10月1日 16時) (レス) id: aa7b064b40 (このIDを非表示/違反報告)
智和(プロフ) - 東屋女将さん» コメントありがとうございます。楽しんで頂けて嬉しい限りです！これからもどうぞよろしくお願いします。 (2018年9月11日 21時) (レス) id: 5c0a0b0fa2 (このIDを非表示/違反報告)
東屋女将(プロフ) - 智和さん、こんばんは。ドキドキしながらストーリーを読ませて頂いてます。更新は智和さんのペースで構いませんのでお待ちしてます。 (2018年9月11日 2時) (レス) id: 4d369a7350 (このIDを非表示/違反報告)
智和(プロフ) - まなさん» コメントありがとうございます。とても励みになります！双子と翔君はハンデがある設定ですが、そのハンデにも負けないくらいの明るいお話になっていくことが出来ればなと思っております。これからもどうぞよろしくお願いします！ (2018年9月3日 21時) (レス) id: 5c0a0b0fa2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くろしば | 作成日時：2018年8月30日 12時
