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JHside
『礼儀のある子だったね!まだ若そうだったのに。』
JH「そうだね。てか、あのサインいつ書いたの?」
『あー、あれ?出かける前に何枚か書いて持ち歩いてるの!
自意識過剰って思われるかもだけど、外に出れば毎回声かけられるし、時間無いことが多いからその方が効率いいかなって。』
どこまでCaratのことを考えているんだろうか。
それだけCaratのことが大切だったら、怖くなるのもしょうがない気がする。
少し安心したように笑顔で話すAが目に入って、この笑顔がいつまでも消えないようにしたいと思った。
声をかけられた時に右手で握られた俺の手。
まるで右腕を守るかのように添えられていた左手。
震えていた右手。
JH「なぁ。」
『ん?』
JH「どうしたらお前の不安を取り除いてあげれる?」
『え?』
立ち止まった俺の顔を除き、少し驚いた様子のAの顔。
JH「手、震えてた。」
『……バレてたか…笑』
無理に笑わなくていい。
俺だって同じ目に遭ったら同じようになると思う。
なんなら、こうやって外に出ることも怖くなる。
JH「……今も怖い?」
『んーん。話しかけられるのがちょっと怖くて。』
なんて困ったかのように眉を下げるA。
ちょっと怖いどころじゃないと思う。
急に話しかけられた時。
たぶんその人にはバレてないけど、目が恐怖に怯えているかのようだった。
Aの心の準備をするまでの期間。
あと約2ヶ月しかない。
刻一刻と迫るタイムリミット。
『ダメだよね。こんなんじゃ。』
「愛」でしかなかったCarat。
今は「恐怖」でしかないCarat。
その恐怖をまた愛に変えることはできるのだろうか。
前までのAに戻ることはできるのだろうか。
JH「……逃げてもいいんだよ。」
そんなことを言う俺に。
『逃げるなんて……僕にはできないよ。
ジョンハナ。』
俺の頬に手が添えられる。
JH「っっ……!!」
『“歪んだ愛”ほど怖いものはないね。』
何がAを変えてしまったのか。
光が灯ってないAの瞳に、また光を灯すことができるのか。
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ムルーア(プロフ) - 初めまして💜まだ途中までしか読んでないんできけど途中まででも好きな作品です😍気にしないで麗さんペースで大丈夫ですよ🥰これからも楽しみにしてますね😍❤️🔥 (11月14日 23時) (レス) @page10 id: e97b81299d (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 羅夢さん» 羅夢さん!ありがとうございます😭今、色々行き詰っていて更新できてないんですけど頑張ります!! (2022年12月30日 0時) (レス) id: f838d5d972 (このIDを非表示/違反報告)
羅夢(プロフ) - 主さん初めまして!初めてこの作品を読んですぐにこの作品好き!となりました!次の更新楽しみにしてます^^ (2022年12月29日 17時) (レス) @page11 id: 20c6df5460 (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - りんさん» りんさんありがとうございます!!もっと積極的に楽しみにしちゃってください笑 私が期待に応えられるように頑張るので笑 告白...??(違う) (2022年9月11日 0時) (レス) id: f838d5d972 (このIDを非表示/違反報告)
りん - 主さんの投稿してる作品どれも大好きですーー!!陰ながら毎日更新楽しみにしてます;;大好きです(2回目) (2022年9月11日 0時) (レス) id: 6a6eeafa05 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:麗 | 作者ホームページ:http://thjkar.smd1209
作成日時:2022年9月9日 15時