これでいいでしょ？【呪術廻戦】【男主】

🐉 ページ34

男主side

ギュァァァアアアアアアﾞ

『っと。これで4本目。』

異様な呪力を漂わせている、1本の指を拾い上げる。

両面宿儺の指。

強靭な術式を持つあの悟でさえも壊すことの出来ない特級呪物。

もちろん、僕も傑も壊せない。

言わずもがな呪いの王。

指を札で包む。

ちょっとした応急処置で、この指の呪力を完全に封じ込むことは出来ないし、すぐにこの札は紙っぺら同然になる。

『次は宮城かぁ…』

少し嫌な予感がするのは気のせいか、気のせいじゃないか。

『(乙骨くん達も2年生か。乙骨くんは海外に行ってるって聞いてるし…)』

呪詛師＝自由。

自由だと時が経つのが早い。

あっという間に1つ歳をとりそうだ。

『(ちょっと前まで青春を謳歌していたはずなのに、もう20代最後の年か〜…)独身のまま、子孫も残さずにこの世から消えちゃうのかな。』

離反前は僕と結婚したいと縋ってきた分家の女の人達で溢れ返っていたのに、今はどうだ。

物好きな女の人はまだ諦めてないと聞いたけど、片手で数えられるくらいだ。

やっぱり“人殺し”を背負ってしまうと、不自由なことあるみたいだ。

『(人殺し…と言われたらまぁそうなんだけどさ…)』

あの状況で殺さずに耐えられる人なんているだろうか。

いたら賞賛の拍手を送りたいね。

prrrrr prrrrr prrrrr

『はいはい。』

《甚爾｢今どこだ。｣》

『鹿児島。今から宮城まで飛ぶ。』

《甚爾｢……いつ帰れんだ。｣》

やだこの子。寂しいのかしら。

『宮城で指の回収終わったら帰るよ。みんなは元気？』

《甚爾｢いつも通りの騒がしさだわ………早く帰って来い。











お前不足。｣》

『はぇ………』

《甚爾｢……じゃーな。｣》

ツーツーと無規則な音が流れる。

ちょっっっっっっとさすがに甚爾さん？？？？？？

デレがすぎるんじゃないですかえ？？？？？？

『あ〜………超会いたくなってきた。』

絶対可愛い顔してた。

耳真っ赤にしてかっっわいい顔してた。

電話って便利だけど、顔見れないの辛い……

ビデオ通話なんかしたら会いたくなって泣いちゃうかも……

『はぁ……ちゃっちゃと指回収しに行くか。』

青龍を召喚して、宿儺の呪力を強く感じる宮城へ飛んだ。

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