これでいいでしょ？【呪術廻戦】【男主】

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記録＿＿2007年9月

■■県■■市(旧■■村)

任務概要
村落内での神隠し、変死
その原因と思われる呪霊の祓除

・担当者(高専3年 夏油傑)派遣から5日後
旧■■村の住民112名の死亡が確認される
・全て呪霊による被害と思われたが
残穢から夏油傑の呪霊操術と断定

・夏油傑は逃走
呪術規定9条に基づき
呪詛師として処刑対象となる
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男主side

『そうか……そっちを選んだんだ…』

朱雀が持ってきた1枚の紙。

その1枚の紙がずしりと重く感じた。

あぁ、2人は僕が離反を選んだ時、こんな気持ちだったのか。

『悟と硝子は、大丈夫かな、』

ふと、2人の顔が思い浮かぶ。

同級生2人が呪詛師。

いずれも3桁をゆうに超えた非術師殺人。

メンタルは大丈夫だろうか。

いや、大丈夫じゃないか。

甚爾｢お前の同級の奴か？夏油って、呪霊操る術式使う奴だよな？｣

『うん。』

傑はきっと、自分にとっての地雷を踏んだんだろう。

僕も、地雷を踏んで人を殺したから。

灰原｢Aさん、夏油さんどうしたんですか？｣

『……ちょっとやらかしたみたい。でも、大丈夫だよ。』

灰原は傑を尊敬していた。

きっと今話したら、灰原にとっての地雷を踏みかねない。

同じ過ちは繰り返したくない。

1年ぶりに見た文章は、僕の時とほとんど同じで。

あの時の自分を思い出す。

『(あの時もし、僕が任務に行かずに最後までいれたら。)』

きっとこんな結果にならなかったはずだ。

『(傑の馬鹿。)』

悟はああ見えて寂しがり屋なんだぞ。

甘えん坊なんだぞ。


















『僕だけが堕ちて終わりで良かったのに。』

きっとあの時、殺さずに我慢してれば。

傑を引き止めて、3人で教師でもやってたんだろうな。

硝子は高専内で医者してさ。

僕にとって今の暮らしと夢見ていた暮らし、どっちが楽なんだろう。

僕はきっと、何かに縛られるのが嫌いだろうから、何回人生を繰り返しても、僕は呪詛師になってたと思う。

縛りが多いこの世界で、今の生活が1番充実してて。

『(でも、高専に通ってた時も楽しかった。)』

結局、迷って迷って答えが決まらないままだ。

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