声優Angel！！！【男主】 (ページ17)

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鈴原Aside

あれから特に視線も何も感じず、普通に仕事が終わった。

問題はここから。

歩いて帰る＝ストーカーと接触する可能性が高い。

『(時間潰すか…現場誰と一緒だったっけ…？)』

??「A〜」

聞き覚えのある声。

でも…現場違くね…？

『雄馬くん、なんでいるの。』

雄馬「Aのマネージャーから連絡もらって。色んな人誘ったから飲みに行こ。」

いつも頼る時は雄馬くん。

それがマネージャーもわかってるんだろう。

ありがたい…

梅原「Aそろそろ……あ、雄馬くん。」

雄馬「梅くんお疲れ様。」

梅原「ん。おつかれ。」

最近はプライベートで良くここに拓さんも入れての4人で集まることが多い。

とは言っても、色んな人達と会って遊んだりするんだけどね。

『今日誰来るの？』

雄馬「櫻井さんと、江口さんと…あと、良平さんと…ん〜…いっぱいいるww」

『楽しそうじゃん。』

3人で談笑しながら、何も考えずに建物の外に出た。

それが間違いだった。

ドンッという衝撃とともに、右の脇腹が焼けるような痛みに襲われる。

横を見ると、マスクを付けて、目が血走っている女の人。

何かを叫んでいるけど、何も聞こえない。

歪む視界。傾く体。

脇腹を触った手が真っ赤なのを見て、「刺された」というのがわかった。

全てがスローモーションになって、どんどん体が床に近付いていく。

雄馬「Aっ！！！！！」

雄馬くんが僕の体を支える。

さっきの女の人は、警備員によって取り押さえられていた。

「大丈夫」と言いたくても、上手く声が出ない。

梅原「Aっ！Aっっ！！！！クソッ！！！！」

「梅さんのせいじゃないですよ」って言いたい。

頭ではわかっているのに体が全く動かない。

だんだん眠くなってくる。

雄馬くんの顔に手を伸ばす。

雄馬「A！ダメだ！戻ってこい！」

そんな雄馬くんの声を聞いて、僕は目を閉じた。