▼違う制服 ページ26
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木兎 Side. ―――――
木兎「黒尾ー!!ヘイへ―イ!!
どっちが多くとれるか勝負しようぜー!!」
俺はいつも黒尾に勝負を仕掛ける。
黒尾は面白いし、いい奴だし、
唯一、俺のスパイク練習にも難無くついてくる。
そんな唯一の親友でもあり、ライバルでもある黒尾が
Aを、誰にもやらないと言った。
なんつーかこう、表情では余裕な顔してんだけどさ
内心すげー焦ってるっつーか
まぁ、とにかく好きなんだなってのが伝わってくんだよな。
馬鹿な俺でも、さすがにわかる。
俺がAに会ったのは、
まだ１年の赤葦が、珍しく風邪で部活を休んだ日。
同じチームの木葉と、学校の帰りに
赤葦の家に様子を看に行った時のことだった。
ピンポーン
チャイムを鳴らして、数秒後
ガチャリと、少し重みのありそうな扉が開き
A「..はーい。」
木葉「..え？」 木兎「あかーし？」
そこで出て来たのが、音駒の制服を着たAだった。
木葉「..いや、あかーし？じゃねーよ!!
馬鹿、木兎!!どう考えても女子だろ!!(しかも美人)」
木兎「いや、女装した赤葦も悪くねーな、なんて!!」
A「ぷ、あははっ!..もしかして、木兎先輩ですか？」
いつも京治から話は聞いてます、とお見舞いに来た俺等を
赤葦の部屋まで案内してくれた。
A「..京治、入るよ？」
コンコンと静かにドアをノックし
赤葦が寝ているだろう部屋の扉を開けた。
赤葦「..A、ちゃんとインターホン確認..
って、木兎さん？と、木葉さんまで..」
A「わざわざ、お見舞いに来てくれたんだよ、
先輩たち。」
木葉「よ、大丈夫か？具合どーよ。」
木兎「あかーしィ。俺やっぱお前いないとダメ。
全然打ちたりねーし、早く元気になってくれよなー。」
赤葦「..練習で疲れてるのに、わざわざすみません。
具合は大分良くなりました。
明日からは参加できると思います。」
木兎「ほんとか??よっしゃー!!
なら明日は今日の倍スパイク練なー!!」
木葉「馬鹿!!お前、病み上がりの奴に無理ばっかさせんな!!
それでも時期主将かよ!!」
A「..ふふ、先輩方。
今、京治のお母さんに留守を頼まれていて、
キッチンを借りて夕食を作っていたんですが
良かったら一緒にどうですか？」
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作者名：R. | 作成日時：2016年7月12日 14時
