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過去:
彼の父親は元Arcadia Soleil隊員であった。自身は渇望していながら終ぞ叶うことのなかった『CYBER CYBERへ入隊し、活躍する』という夢を、後遺症による引退と同時期に生まれた翔に託すことを決め、彼に厳しい訓練を課す。物心ついて少しした頃からずっとこうだったし、鍛錬以外では至って普通の父親だったので特に違和感を持たずにいたが、成長して社会と関わっていくうちに自身の家庭の異質さには気づいていた。
中学卒業と共に翔はCYBER CYBERに入隊。きちんとその実力を認められたものの、本人の意思というよりは父に半ば無理やり志願させられた形であった。初めは渋々やっているのが否めなかったが、仕事に深く関わっていくうちに『誰かを救う』ことに価値を感じ始め、結局25歳で辞めるまで続けた。
辞めたきっかけは当時の先輩。どこからか「AI暴走化には秘密がある」ということだけを知った先輩は、それを調べるとだけ伝え忽然と姿を消した。
AIを壊す人間は中々いるが、原因を突き止めて根本から解決しようとする人間は少ないだろう。先輩の言っていたことが本当なら、それを暴くことで暴走化したAIを止める鍵になるかもしれない。そんな考えに行き着いた翔は、同じことを調査しているらしいCHK探偵事務所に転がり込み今に至る。
【SV】
一人称:「俺」「僕(依頼人向け)」
二人称:「あなた」「アンタ(素)」「君(年下向け)」
三人称:「彼/彼女」「あの人」「(名前/苗字)＋さん」
高めの声色で、男性というより少年じみた声をしている。相手の年齢に関係なく常に丁寧語を用いて喋るが、語尾以外は素の砕けた調子になることも多々。仕事の依頼人に対してだけはきちんとした敬語を使い、一人称も「僕」に変える。
「ご連絡頂いた██さんですね。……はい、こんにちは。████がただいま参りますので、先にこちらへどうぞ。……僕ですか？ 僕は稲葉 翔といいます。ここで助手として働いて——ああ、すでに成人していますからご安心ください。ここの探偵たちのサポートを行っています。……ええ。よろしくお願いいたします」
「あ、████さん。お疲れ様です。……これですか？ ███さんから頼まれてた調査の音声です。……いえ、AIのほうのですよ。今彼に共有したとこで。……あー、あなたにも送ったほうがいいですかね。 ……了解です」
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作者名：樫葉翆 | 作成日時：2023年2月5日 16時
