act：01_5(哲也side) ページ8
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古葉に戻るよう言われたので、仕方なく教室ではなく、たまり場に向かった。たまり場に入ると皆それぞれソファーや椅子に腰掛ける。
達也は溜まっていた怒りを発散するようにサウンドバックを思いっきり一発殴った。
「まあ、落ち着けって」
哲也もいつもの場所に腰掛けて達也に言葉を掛けるも、達也は「落ち着いてられっかよ！」と言いながらまた一発サウンドバッグを殴った。
「女を入れるとか、理事長も何考えてんだ」
達也がサウンドバックに向かって怒りを発散するだけで、誰も口を開こうとしない状況の中、麻耶が真剣な表情で呟いた。
「女の割には強かったな」
「人は見かけによらないって言うしな」
ユウキに続いて誠が話す中、
「Aちゃんか…、かわいかったな」
「祥平さん空気を読んでくださいよ、空気を」
祥平さんは女が来ることに対して抵抗は抱いていないようで、空気が読めない発言に対して隣に座っていた聡が小声でツッコんでいた。
「なんでマジ女の生徒がうちにわざわざ編入しに来るんだ？」
麻耶が俺の方を見て尋ねてきた。
巷ではマジ女と呼ばれる馬路須加女学園。
ヤクザの抗争に巻き込まれて何人もの生徒が犠牲になったと2週間ぐらい前にニュースになっていた。週刊誌ではヤクザだけでなく中国マフィアまで関わっていたとか度々取り上げられているらしいが、真相は分かっていない。
「ヤクザの抗争に巻き込まれて廃校になったんだよ」
「ヤクザって…、やばくねーか？それ」
ヤクザという単語を聞いて全員が驚いた。聡が全員の気持ちを代弁するように憂わしげな表情で言った。
「そんな高校の生徒が普通の高校に受け入れてもらえる訳がないから、理事長が編入を許したんじゃないかな」
あくまでも憶測だが、彼女の置かれている状況を皆飲み込んだのか黙り込んだ。
「だからってよ、納得できねえ」
達也はまるで映画のストーリーのような話を聞いて少し戸惑いながらも、納得できる理由もないまま受け入れることが難しいようだった。
「話してみればいいんじゃねぇか？話せば分かることもあるだろ？」
思い悩む達也を見て、祥平さんが提案すると達也は少し考える素ぶりを見せた。
一度ちゃんと話すことに決めたようで、「行くぞ」と俺たちに声を掛け、たまり場を出た。
皆で相楽を探しに職員室へと向かったが、古葉にさっきもう帰ったと聞かされ、結局見つからなかった。
07. 話せば分かることもある
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はる - マジすか学園5が好きだったので、この上ない最高のコラボで嬉しいです！続き楽しみにしてます。 (2019年1月19日 19時) (
レス) id: 9c6b3425c5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：s | 作成日時：2018年12月31日 18時
