act:01_3(祥平side) ページ6
.
祥平はすぐにセーラー服の女の子を追いかけた。肩までのゆるくウェーブのかかった黒髪の女の子の姿を見つけると、走って距離を縮めた。
「ちょっといいかな?」
『…はい?』
声を掛けると女の子は足を止めて俺の方に振り向く。なんでこんな大人しそうな子が馬鹿田にいるのだろうか。
「君、高校生だよね?」
『そうですけど』
「あんたみたいな可愛い子が来るとこじゃねぇよ、ここ」
『明日からここに通うことになるんで、理事長先生には事前に挨拶しに行こうかと思って』
「今なんて言った…?」
『…はい?』
「通うというと、つまり?」
『ここに編入することになりました』
なぜ馬鹿田に編入することになったのか女の子に訳を聞こうとすると後ろから達也と聡、ユウキ、誠が走って俺の横に来た。
「はぁ?ふざけんじゃねぇよ、ウチは男子校だぞ?んなの認める訳ねぇだろ」
話が聞こえていたのだろう達也は怒りを露わにした表情で語気を強めて言うも、女の子の方は怯むこともなく達也を見る。
「まず男子校に女子が編入ってありえねえだろ」
達也に続いて聡が言うと、「That's right」と腕を組んで女の子を睨みながら言うユウキに「いや、英語は分かんねえって」と誠がツッコんだ。
女の子は小さくため息をついて目を伏せた。
『こっちだって不本意で来てんだよ、文句は理事長に言いな』
「ああ?なんだって?」
再び顔を上げると大人しそうな印象を受けた女の子の表情は鋭いものに変わり達也を睨みつけて言う。達也も一歩前に出て女の子を睨み返した。
最初話した時とは想像もつかない女の子の勢いに、若干圧倒されていた。女ってこんな豹変するもんなの?怖っ。
05.馬鹿田とマジ女
.
130人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
はる - マジすか学園5が好きだったので、この上ない最高のコラボで嬉しいです!続き楽しみにしてます。 (2019年1月19日 19時) (レス) id: 9c6b3425c5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:s | 作成日時:2018年12月31日 18時