本編75 ページ7
来たときとは打って変わって、船には沈黙が我が物顔で居座っていた
ミカサに至っては魂が抜けたようで膝に顔を埋めたっきりピクリとも動かない
なんとなく、体まで重くなってしまうようで海を見ようと外へ出た
日が水面を照らし、鳥が羽ばたきながら滑るように飛んでいる
その内の1匹が手摺に止まると首を傾けこちらを見つめる
『お前は、随分と自由そうだな』
なんのしがらみもなく、自由に動ける鳥が羨ましい
手を伸ばそうとすれば、その大きな翼を広げ仲間の元へと飛び立っていく
置土産である純白の羽根を拾う
『私が触ると、汚れるか』
この血に塗れた手では拾えない
手摺から身を乗り出し、海へと落とす
顔を上げれば、鳥たちの姿が随分と遠くに見えた
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うたねのどあ(プロフ) - 凄く夢主ちゃんの性格など過去などとても大好きです!!更新お待ちしております!! (12月8日 10時) (レス) @page8 id: d12e45b1fd (このIDを非表示/違反報告)
豚汁 - 初コメ失礼します!今日イッキ見したんですがサクサク読めてとても満足でした!更新待ってます!無理しない程度に頑張ってくださいね! (8月9日 0時) (レス) @page6 id: 1de28648f3 (このIDを非表示/違反報告)
〇〇(プロフ) - すっごく好きです!更新待ってます!! (6月13日 0時) (レス) @page6 id: 1ca5a645cb (このIDを非表示/違反報告)
ゆな - こんな面白い作品を読んだのは初めてです。更新待ってます (2023年4月20日 18時) (レス) @page3 id: 6539e90d25 (このIDを非表示/違反報告)
lokiloki - 続きを恵んで下さい (2023年4月5日 2時) (レス) @page3 id: 4293bf52a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蕪 | 作成日時:2023年3月19日 14時