本編74 ページ6
やはりと言うべきか、エレンはあれから数日経った今も私達の前に現れなかった
代わりに来た手紙には後のことはジーク戦士長に任せると書いてあった
「いつまでもマーレに滞在する訳にはいかない、一度エルディアに戻ろう」
ミカサは大分渋っていたがアズマビトが捜索し、見つかったら報告してくれるとのことで渋々エルディアへ戻ることとなった
「お前ら、帰るぞ」
「はい、忘れ物がないかだけ確認して行きます」
寝床や食事を用意してくれたアズマビトに礼を言ってから町中を歩く
「何か、嫌な予感がするんだ。僕等には到底対処できないような何かが起こる気がする」
『薄々皆も感じていると思う。けれど今は、これからやるべきことをするしかないね』
「そうだよね、今言っても仕方ないよね…」
聡明なアルミンなら、いち早くエレンの意図に気付くことができるだろう。そうなれば、エレンがとってほしい行動をとってくれるはずだ
エレンの計画に私の仕事は殆どない。ただ、計画の邪魔にならないよう、無駄な動きを慎むだけだ
時折、腕章を着けたエルディア人とすれ違う
食材の入った袋を固く抱き締めて、俯きながら大股で歩いていく
これでは自分達の生き方をエルディア島の人々のせいにしたくなるのはよくわかる
まぁ、それを許すかは別問題だが
そんな中、鮮やかな髪色の女性に目が止まった
他のエルディア人とは違い、胸を張って歩いている
年も若そうだし、ウァトールもあんな素敵な女性に育っているのだろう
「ステラ、買い忘れはないかしら？」
「大丈夫だよ、ウァトール姉さん」
ほら、名前まで一緒で……
ウァトール！？ステラ！？
私が思い焦がれたあの子達の名前だ
慌てて振り返ると楽しげに雑談する二人がいた
後ろ姿だけだったが確かにあの子達だ
記憶よりもずっと大きくきれいになっている。このまま後ろから抱きしめてやりたい。離れていた分、会話をしたい
無意識にあの子達へと足が進む、腕を伸ばす
そんな私の首元を掴んで引き戻した人がいた
「おい、てめぇはこっちだ。まだやることがあんだろ」
リヴァイ兵長の目からは逃れられなかったらしい。獣のような人だ
そうだ、あの子達に会う前にやるべき事がある。あと少し…あと少しだけ待とう
『そうでしたね。すみません、帰りましょう』
そして、帰る。あの子達のもとへ
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うたねのどあ(プロフ) - 凄く夢主ちゃんの性格など過去などとても大好きです！！更新お待ちしております！！ (12月8日 10時) (
レス) @page8 id: d12e45b1fd (このIDを非表示/違反報告)
豚汁 - 初コメ失礼します！今日イッキ見したんですがサクサク読めてとても満足でした！更新待ってます！無理しない程度に頑張ってくださいね！ (8月9日 0時) (レス) @page6 id: 1de28648f3 (このIDを非表示/違反報告)
〇〇(プロフ) - すっごく好きです！更新待ってます！！ (6月13日 0時) (レス) @page6 id: 1ca5a645cb (このIDを非表示/違反報告)
ゆな - こんな面白い作品を読んだのは初めてです。更新待ってます (2023年4月20日 18時) (レス) @page3 id: 6539e90d25 (このIDを非表示/違反報告)
lokiloki - 続きを恵んで下さい (2023年4月5日 2時) (レス) @page3 id: 4293bf52a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蕪 | 作成日時：2023年3月19日 14時
