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スケジュールを全て終え、メンバー達と同じ車で宿舎へ戻るとマンション前に人だかりが出来ていた。
ファンの子達が集まってるのかと思ったけど、どうやら違う。集まっているのは、若い女の子じゃなく老若男女問わずだ。
それに警察も来ているのか一台のパトカー。
「え、なになに事件！？ 」
「ちょ、マネヒョン車止めようぜ」
「見たい見たい！ 」
仕事を終え、尚も元気なビーグル達が騒ぎだしヒョンに「無理だ」と叱咤されていた。
Aと食べる夜ご飯を何にするか考えながら、人だかりから出て来た一台のワゴン車とすれ違うのを窓越しにぼーっと見ていた。
地下駐車場からエレベーターに乗ってる間も、火事だの殺人事件だのと騒がしい奴ら。
そんな大事件な筈ない。火事だったら消防車だろ。
呆れながら皆んなと一緒に一旦宿舎へ戻り、すぐ下の階に降りる。
「あれ、鍵開いてる……。A？ 」
まだ買ったばかりの靴は玄関に置いてあるのに、Aの姿が無い。
それに出掛ける時は、ちゃんと鍵をかける約束をしてる。
近くのスーパーかコンビニへ行ってるんだろうか。
でも、靴……。
家中を一通り見た後、朝と変わらず敷きっぱなしの布団が目に入った。
朝にAが着ていた僕の服が乱雑に置いてある。
それに加え、下着も散らばっていた。
「なんでこんなとこに脱ぎっぱなし、、、」
頭を過る嫌な予感。沢山の人だかりとパトカー。それにワゴン車。
急いで部屋を出てマンションのエントランスへ向かう。
既にパトカーは居なくなり、人も減っていたけど、まだそこに残って立ち話していたおばさんに声を掛けた。
「何か、あったんですか？ 」
「あら、見なかったの？ ペンギンよ！ 廊下に大きなペンギンがいるって、もうマンション中、大騒ぎだったんだから！ 」
体中の血の気が一気に引いた気がした。
「あの、それで、そのペンギンはどこに」
「警察と役所の人が来て、連れてったわよ。誰かが飼ってたのかしら？ でもペンギンなんて普通飼えないわよね〜？ 」
おばさん達の笑い声が耳に響いていく。
「僕のです」なんて言う事も出来ず、ただ呆然と突っ立っていた。
今思うと、この時すぐに警察に連絡して返して貰えば良かったんだ。
怪しまれても、変に思われても、僕が飼ってるペンギンだって言えば良かったんだ。
そうすれば、Aを失わずに済んだかもしれないのに。
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もにか(プロフ) - ミヨンさん» コメントありがとうございます(//∇//) 需要は無いけど書きたい！ で書いた物なので読んで貰えて本当に嬉しいです。本当に本当にありがとうございました（ ; ; ） (2017年1月22日 7時) (
レス) id: 8278efcdb6 (このIDを非表示/違反報告)
ミヨン(プロフ) - はじめまして、今日初めて読ませていただきました!溺愛系お兄ちゃんが面白くて一気に読んだ後、卵のことが気になり本作読んで最後は思わず感動して泣いちゃいました〜(。´Д⊂)素敵なお話ありがとうございました(*´Д`)他の作品も楽しみに読ましてもらいます (2017年1月20日 22時) (レス) id: d8c9e54d67 (このIDを非表示/違反報告)
もにか(プロフ) - アユさん» アユさんありがとうございます（ ; ; ）最後まで見て頂けて嬉しいです。 卵を産み落とした頃はこんな結末は考えてなくて、ギョンスがひたすらペンギンを愛でるだけの予定でした (2016年11月14日 18時) (レス) id: 8278efcdb6 (このIDを非表示/違反報告)
アユ(プロフ) - ハッピーエンドはないとはじめからわかっていたものの、やはり寂しくて悲しくて仕方なかったです。。楽しく読ませていただいてました！ありがとうございました(^^) (2016年11月5日 12時) (レス) id: 8f9a3f60ce (このIDを非表示/違反報告)
もにか(プロフ) - akkoroさん» ありがとうございます（ ; ; ） 泣いてもらえるなんてー、もうなんといっていいかわかりません。書いて良かったです (2016年10月30日 18時) (レス) id: 8278efcdb6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もにか
| 作成日時：2016年9月4日 4時
