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そんな記憶は、私の中になかった。
『ごめんなさい…思い出せない』
すると彼は、ゆっくりと口を開け、こう言った。
「小学生のときだ、」
小学生……
「俺は、あの頃から閉鎖的になったせいか、常に一人だった。自分から話しかけねぇからその分誰も近寄らなかった。」
頭の中にぽつんと、一人寂しく教室の窓際に
座る紅白頭の男の子がよぎる。
「それでも癒和さんだけは、近くにいてくれた。
一緒に遊ぼう、一緒に絵を描こう、
ずっと俺の味方だって約束もしてくれて」
確かに、そうだったかもしれない。
私が話しかけると、ちょっとだけ口を聞いてくれて、時間が経つとあの子は少しずつ少しずつ、
口調が明るくなってた。
綺麗なオッドアイが羨ましかった、あの子。
そうだ、それが轟くんだったんだ。
サラサラの、変わった髪色をしたあの子に
好奇心をもって、友達になりたいと思った。
結局卒業する時は、お互いバラバラだったっけ。
小さな頃の、短い思い出。
そりゃ、忘れちゃうよね。
『うん……思い出せた』
「よかった」
少し懐かしくなってしまって、背丈は伸びても
容姿は昔と大して変わらない彼に目が離せない。
そうか、あの焦凍くんなんだ。
今、目を逸らすと、折角思い出した記憶も
粉になって消えてしまいそう。
……脆いなぁ、
『も、もう暗いね…明日も学校なんだからさ
帰った方がいいんじゃない？』
「そうだな…スイッチは、持っててくれ」
『………持ってたとしても押さないけど』
「俺が悲しいだけだ、心配するな」
『なんか悪意のある言葉…』
「帰る、また明日」
『あ、あした…？また会えたら、ね』
「…それじゃあ」
少し早歩きをして足早に帰って行った。
ここから彼の家まで、どのくらいかかるんだろう。
でもきっと、昔住んでた家にずっといるはず。
私は卒業後に家族と引っ越したから、
あのとき住んでいた家はない。
『お腹空いちゃったな』
ずっと遠くの方へ沈もうとしている太陽。
涼しい風が吹いてきたから、私も家の中へ入った。
＿＿＿＿＿＿
『あ、相澤先生…？なんでしょう、話って…』
食堂から教室へ戻ろうと歩いていたら
A組の担任、相澤先生に呼び止められた。
軽く手招きをされ、入ったのは職員室。
先生は隣の誰も座っていない椅子を引っ張り出して
私に座らせた。
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要 - 続きを下さい……ﾄﾞｹﾞｻﾞ (2021年12月16日 0時) (
レス) @page9 id: 5a0f0dfb22 (このIDを非表示/違反報告)
あああああ - 続きが見たいです。相澤先生何言うんだあああああ (2021年10月30日 9時) (レス) @page6 id: d8f87a4e62 (このIDを非表示/違反報告)
有泉実樹 - うん(⌒▽⌒)長押し(⌒▽⌒)(⌒▽⌒) (2021年10月27日 22時) (レス) id: 641a3c9cd6 (このIDを非表示/違反報告)
リミックス - 連打連打連打連打連打連打(以下省略) (2021年10月21日 4時) (レス) @page3 id: 34ccce3c3b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくらもち | 作成日時：2021年10月21日 0時
