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第22話 ページ23

部活の中盤、片桐さんは私に話しかけてきた。

「今日の帰り、ちょっといい?」

小声で可愛らしい声ではなく冷たい声で
昼休みとの縁下との会話は聞いてないはずだからそろそろ潮時だと思っていたのかもしれない。

『うん、いいよ。』

私はそう返事して作業に戻った。

_____________

「今日の部活終わり!片付けしろー。」

監督の声が聞こえたので私たちマネージャーも片付けに入った。重たいポールの片付けをしていると夕がこちらにきて

「重いだろそれ!俺が持つ!」

そう言って私の手から奪い取っていった。
夕の顔をちらりと見るとなんだか吹っ切れたような顔をしていた。

朝から放課後までに何かあったのだろうか。

疑問に思ったけれど言ってはいけない気もしたので何も言わなかった。

片付けも終わり挨拶をしてみんな帰る準備をしていた。

「先輩、」

影山くんがいつものように帰りましょう、と私に話しかけてくれた。

『あ、今日は片桐さんと用事があって…!ごめんね!』

そう言うと少し不安そうだったけれどうす、と言ってほかの1年生のところに向かった。

『片桐さん、』

私が彼女に話しかけるとみんながいなくなったからか冷たい声でわかってる、とつぶやきカバンを持った。

_____________

「今日ね、私西谷くんに改めて告白したの。」

玄関を出てしばらくして、片桐さんはそう言った。
衝撃的だったけれど片桐さんならいつかしそうだと思っていた。

「ふられた。好きな奴がいるからって。」

そう言った片桐さんは悲しそうで今にも涙が出そうな目をしていた。

「多分その好きなヤツってのはあんたのことだと思う。私じゃダメだって思い知らされた。キスまでしたのにほんとばか。」

片桐さんはそのまま俯いてしまった。

私も彼女に聞きたいことが沢山ある。

『どうして、みんなの前で猫かぶってるの?』


「愛されたかったから。私は可愛いしそういう性格でいれば西谷くんも振り向いてくれると思った。」


やっぱり顔の良さは自覚済みだったんだ。
あまり見れない弱々しいすがたに

少しだけ彼女が身近に思えた。

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夢花(仮垢) - うぅ……うあぁぁぁぁぁぁぉぁ。゚(゚´Д`゚)゚。なんだよざぐじゃぁ"泣かせに来るなよおおおおおぉぉぉ。゚(゚´Д`゚)゚。最後泣いて自分でもびっくりしましたよ馬鹿!←良すぎると文句口調に入りますが褒めてるのでご安心を (2018年10月10日 3時) (レス) id: 1ce7d18474 (このIDを非表示/違反報告)
塩ぱぴこ(プロフ) - ょぅじょさん» わー、ほんとでした!指摘ありがとうございます!みんなエンジェルになるよう頑張ってたので嬉しいですwww (2017年1月13日 5時) (レス) id: 599e7d8c09 (このIDを非表示/違反報告)
ょぅじょ(プロフ) - 最初の説明文でパクリではなありませんになっている気がします……間違ってたらごめんなさい!すごく面白くてみんながエンジェル状態w (2017年1月13日 1時) (レス) id: 9c14c30c14 (このIDを非表示/違反報告)
塩ぱぴこ(プロフ) - 莉歩さん» ありがとうございます!ノヤっさんいいですよね〜! (2016年12月26日 12時) (レス) id: 599e7d8c09 (このIDを非表示/違反報告)
莉歩 - ノヤっさん好きなので嬉しいです!ノヤっさん可愛すぎ(。>д<)更新頑張ってください! (2016年12月26日 12時) (レス) id: 9d05eb5ec0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:塩ぱぴこ | 作成日時:2016年11月10日 0時

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