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「…お邪魔しました」

「…、待って、シゲ!」


保健室から俺に続いて出てきた小山に肩を掴まれ、仕方なしに振り返る。


「…なに?」



「あんな状態のてごちゃん、どうして放っておいた? シゲらしくないじゃん」

「…放っておいてんのは、小山も同じだろ。早く病院連れてってやれよ」

「今日は俺が連れてくって言わないんだ?」

「……、祐子は、俺にもう、頼りたくないみたいだから…」

「……ふぅん?」

小山の背後に見えた掛け時計が、そろそろ休み時間が終わることを示していて、

慌てて方向転換しようとした時。



「シゲって、ずるいよね」



「…な、」

「てごちゃんの為じゃない。自分が傷つきたくないからでしょ?」


俺を見下ろす小山の目が、見たことないぐらい冷えきっていて、息を呑む。

喉になにか詰まったみたいに言葉が出てこない。

「シゲになら、任せられると思って今まで何も言ってなかったけど…。なるほどね。そういうことなら、俺もう、遠慮しないから」

「何言って…、」



キーンコーンカーンコーン、



「あ、ほら、教室戻った戻った!」


いつもの穏やかな顔に戻る小山。

慌てて教室に滑り込んだけど、あの表情と言葉が頭の中を駆け巡って、とても集中出来そうになかったーー。

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わらびもち(プロフ) - ゆりさん» ゆりさん、コメントありがとうございます…! 書きながらシゲに感情移入しすぎて泣きそうになっていました…(?)あたたかく見守ってくださると嬉しいです!! (2019年12月16日 20時) (レス) id: a63c9a7a8f (このIDを非表示/違反報告)
ゆり(プロフ) - こんにちは!とても素敵なお話をありがとうございます。まっすーと結ばれて欲しいけれど、シゲも幸せになって欲しい、と少女漫画なNEWSを楽しく拝読してます! (2019年12月16日 6時) (レス) id: ce09a2a995 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:わらびもち | 作成日時:2019年12月14日 22時

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