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あたしひとりでも頑張れる、ってことを自分自身に証明したくて。


体調崩してなかなか参加できてなかった朝練とか、塾も頑張って行き始めた。
自主練も、予習復習も。

そんな生活を続けていたら、朝、酷い寒気と節々の痛みで目が覚めて。

…最悪。ママに、送ってもらおうかな…。

ベッドから起き上がるのも辛くて、這って自室のドアを開けて、
「ママ…」リビングにいるであろうママに声を掛ける。


でもリビングはテレビもついていなくて、ガラッとしている。


壁伝いになんとかおきあがって、テーブルを見ると、

『今度はアメリカに行ってきます、帰ってくるのは来月になるわ。祐子、体調悪かったらすぐ休むのよ。ママお仕事頑張ってくるね。なにかあったら、シゲくんに頼みなさいね』

そんな書置きと、少しのお金。


…海外を飛び回る仕事をしているママは、お休みを取っている日以外は家にいることが少なかったりする。


「…あたしも、頑張らなきゃ、」


力の入らない体に鞭打って、準備を始めた。






「…ケホッ、」

やばい、咳まででてきた…。

マスクをしてるだけじゃない息苦しさに、暑いのか寒いのか、頭もぼーっとする。

斜め前の席のシゲが、時々心配そうに振り返る。

あたしはそれを気付かないふりして、必死にノートをとるけど…、全然頭に入らない。


プリントが前の席の子から回ってきて、受け取ろうとしたけど手は空をかいて、
ひらりと床に落ちた。

受け取ってくれたのはシゲで…、
立ち上がろう、としたけど…、

ぐにゃって視界が歪んで体がふらつく。


「祐子っ…!」


シゲが立ち上がった姿が見えて、慌ててなんとか机に手をつく。

もう片方の手でシゲを制した。
切ない顔をしてるシゲが横目に映る。


…やだ、また悲しませた?
頭がもっとぐるぐるする。


「手越さん、真っ赤じゃない。
保健室行ってきなさい?ひとりでいける?」

「行けますっ、大丈夫です! 」


頬をぺちぺち叩いて、心配そうにみつめるシゲに、もう大丈夫だから!って思いを込めて、
保健室へ向かった。

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わらびもち(プロフ) - ゆりさん» ゆりさん、コメントありがとうございます…! 書きながらシゲに感情移入しすぎて泣きそうになっていました…(?)あたたかく見守ってくださると嬉しいです!! (2019年12月16日 20時) (レス) id: a63c9a7a8f (このIDを非表示/違反報告)
ゆり(プロフ) - こんにちは!とても素敵なお話をありがとうございます。まっすーと結ばれて欲しいけれど、シゲも幸せになって欲しい、と少女漫画なNEWSを楽しく拝読してます! (2019年12月16日 6時) (レス) id: ce09a2a995 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:わらびもち | 作成日時:2019年12月14日 22時

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