アルバムと真実 ページ36
『あ、これだ。』
クローゼットの奥。
開けてもいない段ボールを見つけた。
開けてみると、中学校と高校の卒業アルバムが出てきた。
正直もういらないから実家に置いていこうとしたけれど、何となく持ってきて正解だったかも。
確信はないけれど。
開いてみると最後の方にクラスごとの個人写真が載っている。
私と同じクラスだった...。
『いた。』
すっかり大人になったあの人の顔を思い浮かべながら、写真を見る。
面影はある。
名前も一致している。
深夜2時。
『...心当たりあるかもしれません。』
「え、もしかして、」
電話をつないで、私達は話していた。
『今から行きます。』
「俺も、俺も行きます。」
そう言って、私とキヨさんはいつもの場所に向かう。
「いらっしゃいま...、」
いつもの店員さん。
『...やっぱり。』
彼は私の好きだった人。
商品棚に向かわずに、まっすぐレジに来た私たちに驚いた様子。
「えっと...、」
『...今、どんな気持ちですか。』
「...。」
『...どうしてこんなことをしたんですか。』
淡々と質問をする私に対して気まずそうに目をそらす彼。
『私が好きだったのは...こんなあなたじゃない。』
「...。」
キヨさんも私の後ろで見ている。
深夜2時。
お客さんはしばらく来ないだろう。
「...俺の事、ずっと好きだったくせに。」
こちらを向いて、彼が話す。
「なんで俺じゃないんだよ。」
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ココア好きな人 - ふみさん» ありがとうございます。ぜひこれからも読んでくれると嬉しいです。 (2021年2月17日 22時) (
レス) id: 6c1b48cd39 (このIDを非表示/違反報告)
ふみ(プロフ) - 続き楽しみにしてます！2人の恋が叶うと嬉しいです！ (2021年2月15日 1時) (レス) id: 1952f281b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ココア好きな人 | 作成日時：2021年1月28日 22時
