初めてお笑い以外を知った君へ【Koji.M】 (ページ20)

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第１９話ページ20

向井「ラウール…」

真剣な目をしてラウールの目を

見つめ返す向井くん

向井「ラウールが求めてる答えではないと思うねんけど、、

結論としては

まだ分からん、

が一番しっくりくるかな

まだ仲良くなり始めたばっかやし、

鈴本さんのこと、いっぱい知りたいとは

思ってる。

ゴメンな、こんな答えしか出されへんくて…」

ラウール「いや！

真剣に答えてくれてありがとう、康二くん。

俺も答え急かしすぎた。ごめんなさい。

仲直りしましょ？(笑)」

と言って右手を差し出したラウール。

向井くんは左手でその手を掴んで握手した。

ラウールは掴まれた手をグイッと引っ張って

自分の元へと引き寄せた。

予想外だったのかふらついた向井くんは、

ラウールにぶつかる様に寄りかかる。

そこでなにかボソッと

ラウールが向井くんに呟いたみたいだった

けど、私からは何を言ってるのかは

分からなかった。

聞こうか迷ったけど、

複雑そうな顔をした向井くんを見て

聞くのも違うかな、と思い直してやめた。

それからバスケの試合が終わるまでの時間、

２人は仲良く話してた。

時々、話に参加してたけど、

上の空だったことに気付いたのか

ラウールが気を遣ってくれて

後半は喋りかけられなくなった。

歳下に気を遣わすだなんて、

私もダメな先輩だなと思いながら、

さっき向井くんが言った言葉を

ずっと頭の中で繰り返して

言葉の意味を考えていた。

なんでこんな考えるんだろう、

さっきから悩んでばかりだな。(笑)

と少し自虐する。

まだまだこの答えを見つけることは

先かな、と考えていると

部活が終わった２人が駆け寄ってきた。