Sugar blood (ページ24)

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徐々に抵抗しなくなってぼーっとしてるAちゃんに目線を合わせて、都合の良いことを刷り込んでいく。どれくらい効いてるかなと思ってキスしてって言ってみたらさらりと重なった。ぴくってなって、離れたAちゃんの唇を見た時に赤い血が付いてたのに気付いた。

『…血の、あじ…』
「あぁ、…苦手？」

こくんと頷いたのを見て、だろうなって。

でも俺からしたら一滴も無駄にしたくないほど欲しい。舐めるために口付けたら壁からずるずる落ちていく。構わないで腰引き寄せて繰り返してたら、そういう色っぽい顔になっていって。…あぁあの超淡白なヒョンが執着するわけだ。

混血の俺でさえ彼女の血をここまで欲してしまうのだから。

純血なら尚更Aちゃんが必要で、冗談じゃなく本気で生死に関わる問題。Aちゃんがそこら辺のブスなら多少他の女が不味かろうが耐えることも出来るだろうし代わりだって見付ける気になるんだろう。でもそうじゃないから厄介。本来なら何一つヒョンに勝てない俺みたいなのに足元を掬われることになる。

まぁ、だからってAちゃんを手離す気なんてさらさらない。

今まで俺から奪ってきたもの全部返さなくていいから、Aちゃんだけは奪わないで。もしヒョンが本当にAちゃん以外手が付けられなくて飢えてるとして、もう1か月だ。吸血鬼の限界は一週間だよ。ねぇもう死んでてくれないかな。しぶとく息が残っててなんかの偶然でAちゃんと結局結ばれるなんて奇跡、要らないの。そうなれば俺はトチ狂っちゃうのが目に見えてる。

…それだけはやめてよ。お願い、ヒョン。