. ページ30
side jk.
jk「俺とは遊んでくれないの」
子供っぽい言い方に自分で少し引き気味になりながらも、
これでAが｢じゃあ次のオフはカフェでもいく？｣なんて誘ってくれないかな、なんて期待した。
何言ってんだこいつみたいな顔で突っぱねられたが。
変なところで鈍感なAには、やはり俺からストレートに誘うべきなのか。
「…お家デートでもする？」
平静を装いポテトをつまみながら真顔で頭を悩ませていると、目の前からぶっ飛んだ台詞が飛んできた。
動揺から食べていたポテトを一気に飲み込んでしまった。
お家デート？
年頃の男女がお家デートするってなったら、最終的にすることなんて一つしかないだろ。
少なくとも可愛い女の子からこう誘われて、やましい考えを持たない男はいないはずだ。
自分にそんなつもりはなくても、相手もそうだとは限らない。
男ばかりに囲まれているこの環境で感覚がおかしくなっているのかもしれないが、
自分が常にそういう危険にさらされる可能性があることを、この子は忘れていると思った。
だからこういう発言もするし、無防備な姿で宿舎をうろついたりもする。
そんなAが心配になると同時に、自分が男として見られていないことを痛感した。
ただの仕事上のパートナー、担当タレントとして俺を見ているから、そういう思考にも至らないのだ。
ああ、俺は眼中にもなかったのか
アサヒやジフニに嫉妬する以前に、俺は同じ立場にも立てていなかった。
それはこれまでの自分の言葉足らずな伝え方、不器用な行動が招いた結果であって、Aを責めるのは見当違いだ。
「……ごめん、」
…謝らせたかった訳じゃない。
目の前のAは、少しショックを受けたような表情をして、俯いた。
すぐにでも謝罪して、話題を変えていつもの笑顔を取り戻したかったが、どうにも上手い言葉が出てこず、重い空気が流れる。
不自然にテーブルの端に置かれたアイスティーのカップにはいつの間にか水滴が付いて、テーブルを濡らしていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 454人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「k-pop」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りん(プロフ) - ゆのさん» コメントありがとうございます！実は占ツクでの処女作がセブチのジュンくんのお話でした！今後セブチ全員でてくる作品を書く予定は今のところないです…申し訳ありません😢 (2022年8月15日 10時) (
レス) id: 5131eef7c3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆの(プロフ) - 매일 그대라서 행복하다すごいいい曲ですよね…！このお話もとっても好きです！ちなみにセブチの話を書く予定はありますか？ (2022年8月12日 8時) (レス) id: 2a4750898c (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - seeenraaaさん» コメントありがとうございます！作者も愛してくださって恐れ多いです🥹🥹私も愛してます！これからもがんばっていきますのでよろしくお願い致します🙇♀️💞 (2022年7月20日 10時) (レス) id: 5131eef7c3 (このIDを非表示/違反報告)
seeenraaa(プロフ) - ほんまに最高です😩😩💖りんにむもこのお話も大好きです！愛してます~🥺💖💖💖 (2022年7月19日 21時) (レス) @page16 id: 2e88699f74 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：りん | 作成日時：2022年7月15日 18時
