君のためのメロディー

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今日は地方ロケだ。



雄大な自然の中にあるレジャー施設で撮影が行われている。

普段の彼らならば小学生のように走り回っているだろうが、そうならない理由があった。



je「はぁ…ヌナいま何してるかな…」

jw「たぶんもうすぐ着くんじゃない？11時発って言ってたし…あ〜もう既に会いたい、辛い。」




そう、今日は彼らの愛しのAがいないのだ。




今朝方韓国を出発し、故郷へ帰って行った。

出発ゲートまで見送りたい、せめて空港だけでも…と縋り付く彼らを宥めるのは大変だった。



特にハルトやアサヒは表情筋が仕事をしていないようで、いつもよりも真顔が怖い、気がする。




dy「ヌナ！これなんですけど…あ、すみませんマネヒョン、今いいですか？」

「…うん、どうした？」



もしかしてこの子たちには僕が見えていないのかと少し傷つきつつも、メンバーがあの子をどれだけ頼っていたのか実感する。




ヒョンソギやジフニが必死に盛り上げようとするが、何人かのメンバーはやはりいつもの気力が半減しているようで、スタッフにもそれが伝わるのか、現場の雰囲気は良くなかった。




jh「ヤァ、お前らAがいないからってそんな調子じゃ芸能人失格だぞ。仕事なんだからしっかりやろう。」


hs「ジフニの言う通りだぞ。俺らがちゃんとやらないことでスタッフさんに迷惑がかかるのを忘れるな」




痺れを切らしたリーダーズがきつめに指摘したことでそこからの撮影はなんとかいつも通り進んだが、本当にあの子の影響力たるや、先が思いやられる一日だった。




＊




次の日も会社でYouTubeコンテンツの撮影があった。


バラエティには本人たちの元気やボケたり笑わせようとする気持ちがないと進まないので、メンバーたちの調子が心配された。



しかしその心配は無用だったようで、撮影はテンポよく進み、時間を巻くことすらできていた。




「イェダマ、なんか今日は皆元気が出たみたいだけど、何かあったのかな？」



yd「はい！昨日日本に着いたヌナと皆で電話したんですけど、


＜離れて寂しいけど、いつも心に皆がいるから頑張れそう！
皆もたまにでいいから私のこと思い出してくれると嬉しいな。
スケジュールファイティン！＞


って言ってくれて、話し終わったあとに俺たち頑張ろうって小さい決起会っていうか…そういうのをやりました笑」







なるほど、メンバーの元気を出すのも落とすのも、全てはあの子次第ということか。

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