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そう思って、咄嗟に玄関まで走り出して、キャンキャンと吠え始めて少したった時。

カチャって鍵が回る音がして、
びっくりして後ずさる。

…ママかな?
そう思ったけど、

ドアの隙間からひょこっと顔を覗かせたのは、Tシャツ短パン姿のまっすーだった。手にはビニール袋がぶら下がってて、
横には大家さんらしき人がいる。

…来てくれたんだ…。

「開いた開いた。ありがとうございました〜」

いつもののんびりした喋り方で大家さんにほほえみかけたあとまっすーは、わたしの横をすり抜けてリビングまで直行する。

「…はあ、やっぱり」

パパの姿を見つけてため息をひとつつくと、パパを抱き上げて頬をペちペち叩いた。痛そう。

「てごしー!おい!」

「……んっ、……あ、れ…?」

「キャン!」

あんなに吠えても起きなかったパパが、ゆっくり目を開ける。
よかった…ほんとうによかった。
安堵感から、ふにゃっと座り込む。

「え、あれ? 俺……。ってか、まっすー、なん、で…」

「手越が倒れてるかもって思って、大家さんに言ったら開けてくれた」

「そ………俺倒れたんか、なんでわかったのさ」

「エマが呼んでくれたから。感謝しろよ」

「え…」

びっくりした。
初めて呼んでくれた。
そして…初めて、こっちを見て、微笑んでくれた。

その顔があまりにやさしくて、
息を飲んでしまう。


「よくわかんないけど……エマぁ、いい子だねえ…ゴホゴホ、ゴホ!」

「ああもう喋んなくていいから。ほら」

ひょいっと軽々パパを持ち上げて、寝室へ連れていくまっすー。
その後ろを付いていくと、ベッドに寝かせて布団をかけて、慣れた手つきでビニール袋から用意した冷却シートをパパの額に貼ってあげてた。

パパはすこし照れくさそうだった。

「薬飲んでないの?」

「ん……とにかく寝たくて」

「はぁ、治んの遅くなるよ。しかも床で寝てるし」

「それはわざとじゃねーし(笑)」

「はい、水、薬」

「ん…」

まっすーから色々と受け取ってされるがままのパパ。
いつもわたしの世話をしてくれるパパがお世話されてるのがなんだか不思議で、まじまじ見つめてしまう。

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莉織(プロフ) - また、この作品が更新されることを楽しみに待っています!エマちゃん可愛いすぎます!!あと、弱ってる手越くんとっても良かったです! (2019年4月12日 21時) (レス) id: 6e79a16567 (このIDを非表示/違反報告)
わらびもち(プロフ) - ことりさん» 大変遅くなりましたが…ありがとうございます!!もっと素敵なお話が書けるよう頑張ります!! (2019年1月3日 20時) (レス) id: a63c9a7a8f (このIDを非表示/違反報告)
わらびもち(プロフ) - ふわりさん» ふわりさん初めまして!私もふわりさんの作品よく拝見しています!!ありがとうございます励みになります!嬉しいです!! (2019年1月3日 20時) (レス) id: a63c9a7a8f (このIDを非表示/違反報告)
ことり - 久々更新嬉しいです!このお話大好きです!頑張ってください!! (2019年1月3日 18時) (レス) id: bf321cf1fe (このIDを非表示/違反報告)
ふわり(プロフ) - はじめまして。このお話大好きなので、今たまたま見たら更新されていてとても嬉しかったです…!!! 更新大変かと思いますが、無理をなさらぬよう、、! 楽しみに待ってます(><) (2019年1月3日 16時) (レス) id: 8d4a9dab07 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:わらびもち | 作成日時:2018年7月21日 16時

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