act the part〜心から笑え〜

【序章】昔の話 ページ2

「ーパパぁ…！ひとりにっ、グスッ、しないで…！！」

「っ…、僕、僕達も連れて行って…っ！」





ー時には泣きー






「ーお前らはここで終わりや。」

「チビやからって…舐めとったんか？」



「キャハハハハ!!ぐっちゃぐちゃやぁww」





ー時には暴れ狂う。









…少し前の話。日本国には世界に誇れる2人の天才子役が居た。


2人は血こそは繋がってないものの、同じ家庭に拾われた、兄弟であった。


彼らはその年誕生日を迎えてもまだ4歳という幼さだったが、今まで天才と称された大人俳優陣をを遥かに上回る演技力を持っていた。演技とはわからない。本当の話なんだと完全に信じてしまうくらいに。
しかしカットが終わるとすぐに幼き少年の姿へと変化する。普段の2人は、片方は若干大人っぽく、片方は若干あどけないような…でもとても愛らしい、年相応の少年だった。



そんな2人はどの役にも合うため、業界の中で引っ張りだこだった。その取り合いの姿は後に「国宝取得戦争」と言われた。

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うらたぬき

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