検索窓
今日:1 hit、昨日:3 hit、合計:153,316 hit

はち ページ9




なんとかやつれながらも家のマンションまで戻ってくることが出来た。

フラフラと力なくエレベーターまで歩いていけばボタンを押す。
しばらく待ってると突然後ろから声がした。


「だぁれだ」

「ひぇっ!? えっ、と、虎於さん……ですか……?」

「正解」


恐る恐る声を発せばそのまま腕が回ってくる。
要するに抱きつかれる。


「なんでここに……?」

「家の鍵事務所に忘れたから泊めろ」

「はぁ……分かりました」


離れろと言ったところで離れないであろう虎於さんにそのまま質問をするとなんとまぁ自分勝手な言葉。
もう慣れたことだから特別触れずに了承すればチンと音を発して着いたことを知らせるエレベーターに乗り込む。
勿論虎於さんを背後にくっつけたまま。

あぁ……誰かに癒されたい……。


「……おい、大丈夫か?」

「へ……?」

「顔色悪いぞ」

「……虎於さんにバレるなんて……
まぁ、うん……。結構疲れてるかも……」


虎於さんの言葉に驚きつつもくい、と顎を上に持ち上げられ、私が虎於さんを見上げるような形になればへらりと力なく笑って見せる。

するとちゅ、と額へ落とされる唇。
……アイドルにでこちゅーされたぁ。


「アンタ敬語使うのも忘れてっけど。
ぶっ倒れる前に俺に言え」

「……ん、ありがと」


まぁ私が支えなくちゃ行けない分相談出来る相手なんて居ないんだけどね。
勿論虎於さんにも言えるわけないし。

そんな事を考えながら自分の部屋に向かった。



きゅう→←なな



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (254 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
730人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

瑞季(プロフ) - 設定とかお話の内容含め全部好きです!!更新楽しみに待っています! (2020年12月27日 20時) (レス) id: 9a6f3d90f9 (このIDを非表示/違反報告)
伽羅(プロフ) - ZOOLの作品少ないのでとても嬉しいです!!!! (2019年6月10日 18時) (レス) id: 60bb255aa1 (このIDを非表示/違反報告)
煽りんご(プロフ) - 天羽さん» わー!!ありがとうございます!!めっちゃ嬉しいです!!ムラのある更新ですが宜しくお願い致します…!! (2019年4月18日 18時) (レス) id: 5566959393 (このIDを非表示/違反報告)
天羽(プロフ) - 好きです(唐突な告白)この作品の設定めっちゃツボです…!更新お待ちしておりますっ。 (2019年4月16日 19時) (レス) id: e9676fecd9 (このIDを非表示/違反報告)
Bunny(プロフ) - はい!勿論です!(*^^*) (2019年4月15日 7時) (レス) id: bb6aeb5ac9 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:煽りんご x他1人 | 作成日時:2019年4月12日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。