黒い集団 ページ5
西谷side
菅原「じゃあ今日もそのコンビニに行けば会えるかもしれないべ？」
〜〜〜〜〜〜〜〜
パンッ
西谷「うおっ」
耳元で大きな音がして目を開ける。
先生「おいこら、西谷〜。先生の声は子守唄か〜？」
西谷「俺、もう子守唄歌って貰わなくても寝れますよ」
先生「お？初めから寝る気満々か〜。これは武田先生に報告だな〜」
西谷「...すんません。」
クラスメイト「クスクス...」
別にいつも通りの光景だ。
寝不足だったからか、気づけば4時間目の終わり際。
朝飯も食わないで来たから腹は減りすぎている。
でも、不思議とイライラはしていない。
起きる前に頭の中でリピートしていたスガさんの言葉。
「今日もコンビニに行けば会えるかもしれない」
俺も昨日からそれを考えていた。
今朝、スガさんの言葉に続くように
月島「社会人ならそのコンビニ近くに職場があるか、家があるんじゃないんですか？また会える可能性は低いと思うケド...」
月島の野郎...さすが頭脳派だ...。
俺の考えをかき消すようにチャイムが鳴る。
西谷「購買！！！」
〜〜〜〜〜〜〜〜
あっという間に部活終わりだ。
コンビニに直行しようと意気込んでいた俺。
西谷「じゃあ俺、先帰ります！」
菅原「え？皆で行くんだろ？」
西谷「いや、今日は坂ノ下パスで！」
田中「ノヤっさん...今日はな...旭さんがチキンを奢ってくれるそうだ...！」
東峰「えっ、おっ俺〜？」
西谷「チキン...！！って坂ノ下にチキンは売ってないぜ、龍？」
澤村「だったら今日はコンビニ、だな？」
日向「うお〜〜！チキン！！！」
影山「...コンビニに鶏肉なんて売ってたか？」
日向「影山くんは揚げ鷄もしらないんですかぁ〜？」
影山「テメェ....」
いろんな人がニヤニヤしながら俺をチラッと見てくる。
流石に俺でもわかる。
西谷「一目惚れの相手みたいだけじゃ...」
澤村「さ、行くか！(黒笑)」
やっぱりそうだ...
いつもの坂ノ下商店を通り過ぎて、左に曲がる。
少し高くに見えるコンビニの光。
ああ、昨日あそこで出会ったんだ、あの人に。
ドキッ
胸のあたりのシャツをギュッと掴む。
居たらどうしよう。
なんて今更、柄にもなく緊張する。
烏野排球部の奴らの声が隣にいるのに少し遠めに聞こえる。
俺の緊張を裏切るように、そのコンビニにいたのは俺たちとは違う黒い服を着た男たちの集団だった。
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作者名：あっぷるん | 作成日時：2020年2月13日 17時
