トルアイアングル③...Ryosuke&Yuri... (ページ36)

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134+2 Ryosuke angle ページ36

A「りょ、……」

涼介「もう良いっつの」

A「涼ちゃん……」

涼介「…ばーか、」

バカでも好きだ。

わざとでもバカみたいなことをして、
泣かないように下唇を噛むAが。

欲しくて欲しくて手に入れたものを手放すのって
きっと、こんな気持ちなのかなって思う。

まあ別に手に入ってねーけど。

悲しいとか、辛いとかじゃなくて。
未練でもなくて。

なんだかそう、
とても、残酷な感情。

涼介「……決めたんだろ」

Aの顔を見れば一目瞭然。
出来れば聞きたくなかったことを、
やっと言いに来た。

ごめんな。
そんな事させて。

最後の最後に、泣かせたりして。

ぱたぱたと落ちる涙。
ごめん、と肩を震わせた。

涼介「…なーんで、普通にしてくんねぇの」

A「りょ、………ごめ、」

涼介「……もー。そんな風に言うなよ」

A「ごめんね、私、」

涼介「……俺のくっだらねー悪足掻き。

だからもう、おまえ謝んな」

A「涼ちゃ、あの、」

涼介「捨てられんだろ、俺？」

痛々しかった。

言葉が想いが。
空気も世界も。

まるで今まで止まっていたかのような時間が、
気付いたように動き始めて、

その全てが、自分にのしかかっているような

そんな重圧感。

圧迫感。