トルアイアングル③...Ryosuke&Yuri... (ページ23)

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圭人｢あの…Aさ……何かあったの？
…その…ち、
いや友達！とケンカ…とか…｣

ちらりと、目線を上げると困ったような笑顔。

あ、言いたくなかったらいいんだけど！
そう慌てて付け足して、圭人は気まずそうにくるくるとシャーペンを回した。

ようやく、今日自分が呼び出された理由に気付く。
課題なんていうのはただのオマケで。

圭人は最初から『何かあった』ことを知ってるんだ。

私と、侑李との間に。

A｢………圭人、｣

圭人｢あっ、あ、オレ別に何も聞いてないよ！？

あの、昨日ちいちゃんに電話したんだけど、その、何も言ってないのに『無理』って切られちゃって！
だから何かあったのかなって、A

って、あれ？！｣

名前を呼んだだけなのに。

やけにうろたえて、今度こそ侑李の名前を出してしまう圭人に、笑いが込み上げた。

A｢ふふっ、

……圭人、話振るの下手すぎ｣

圭人｢う……ごめん…｣

しょんぼりしてしまった圭人をなだめながら、
深呼吸をひとつ。
元々相談するつもりだったんだし、ちゃんと話そう。

A「圭人あのね、………」

そう言って顔を上げたものの、
視界に入り込んだ『彼』を確認して
そのまま次の言葉が出てこない。

(………うそ、でしょ？)