トルアイアングル③...Ryosuke&Yuri... (ページ22)

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あと数日で新学期。

そんなタイミングで圭人からメッセージが届いた。

A！明日、時間ある？
ちょっと分かんない問題あるんだけど教えてくれない？

(圭人…課題やってるんだ。

でも教わるなら侑李の方が…)

思ってすぐ、
その思考を掻き消すように頭を振る。

やっぱり、もう少し。
きっと、あと少し。

勇気が足りない。

(圭人に相談……してみようかな…)

外に出て気分を変えるチャンスかもしれない、と翌日の約束を交わした。

＊＊＊

圭人｢Aー！やっほー！｣

A｢久し振り、圭人！…って何か黒くない？！｣

圭人｢はは！遊び過ぎちゃったかもー！｣

久し振りに会う圭人は少し日に焼けていて、
それと対照的に真っ白な自分の腕。
嫌でも引き篭もりを痛感した。

A｢……で、ここがこうなる…、はず？｣

圭人｢えー、と？
あー…あー！

OKOK、分かった！｣

A｢ほんと？良かったー！

やっぱり数学教えるの難しいねー。
私もいつも教えてもらっ、て、る、…から…｣

あまりにも自然に出た台詞に、侑李が存在してることに気付いて思わず語尾を濁す。

表情が固く強ばったのが自分でも分かって、それを圭人に見られないように下を向いた。

『何かありました』と言わんばかりの私の態度に圭人が遠慮がちに切り出した。