トルアイアングル③...Ryosuke&Yuri... (ページ17)

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どうしてだろう。
どうしてだろう。

私の思考なんて、単純な回路でできているはずなのに。

どうして複雑になっていくのだろう。

後悔と未練の渦中にいる私のことなんて
お構い無しに日々は過ぎていて、

気付けば夏休みも終わろうとしている。

侑李とは、あれから、連絡をとっていない。

だから当然会ってもいない。

休みの間に無くそうとしていたあの気持ちは、

突如その指針を失ったまま、未だ私の中でぐるぐると空回りしている。

夏には暑苦しいと思える大きな丸いフカフカのクッションを抱えて、リビングのソファに横になった。

高校生のそれとは思えない程味気なく、
淡々と過ぎていく夏休み。

頭に入ってくるわけでもないお昼の情報番組をぼんやり眺めていると、

A｢ひっ！！｣

突然、ガサガサ、という音と一緒に首の辺りにヒンヤリとしたものが当たって、思わず上擦った声をあげた。