愛され黒くん (ページ9)

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ん？可愛い…？

そう言えばついさっきもそんなこと思ったような。

ただの同居人、ましてや相手は男だぞ？

いや、今まで可愛らしい男だって周りに居たが

俺より身長の高い、肩幅も広い北斗が可愛い…？

一人心の中で動揺していると

俺の様子を見て首を傾けた北斗が目の前にいた。

｢慎太郎？｣
｢ご飯出来たよ？｣

｢あ、うん、ありがとね｣

｢いただきます｣｢いただきます｣

先程北斗が味見していた味噌汁を一口。

｢あ〜ホント北斗の作る味噌汁って美味しいよね｣
｢毎日飲みたいや｣

｢あ、これ俺が好きなやつだ｣
｢知っててくれた、の…｣
｢あれ、北斗？｣

なかなか返事が来ないな、と

顔を上げると北斗の顔が真っ赤に染まっている。

急にどうしたんだ。

まさか熱じゃないよな。

｢っ…｣

｢え、どうしたの｣
｢顔赤いよ｣

｢！｣
｢お前のせいだろ…！｣

｢俺？！え、｣
｢なんか言ったかなぁ…｣

自分の発言を思い返しても心当たりがなくて

頭をフル回転させるけど答えは出なさそうだ。

｢あぁ、もう…なんでもないから｣

そう言ってご飯をまた食べ始めた北斗に

俺はそれ以上何も言えずご飯を食べ進めた。

よく分からないけど、耳まで赤くなった北斗を見て

少しだけ自分の体温も上がった気がする。

何だろ、これ。

体温と一緒に心拍数も上がってる…？

ご飯も食べ終わって、風呂から上がると

お酒とおつまみがローテーブルに用意されていた。